【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第5節】闇の書事件にまつわる裏話。(後編)
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いことの方が圧倒的に多いし……ラウは、ああ見えて、『ガウラーデでは有数の名家』の出身だ。二人の親も四人の祖父母も、どんな人物だったのか、すべてはっきりと解っている。彼の系譜には、一介の執務官ごときが横から割り込めるほどの『隙』は無いよ。
一方、ガイ・フレイルは『生粋のミッド人』だったと聞いている。それと……ガイは、どうやら『個人転送資質』まで持ち合わせていたらしい」
「ヴィータちゃんたちが自力で無人世界へ行ってた、アレのこと?」
クロノは黙って大きくうなずきました。
【ここで言う「個人転送」とは、『A’sで、守護騎士たちが魔法生物を狩りに地球から某無人世界へ行った時のように、次元航行船も転送ポートも使わずに、個人の魔法だけで別の世界へ即時移動をする』という行為のことです。
(なお、余談ながら、この作品では、あの無人世界を〈無127パニドゥール〉と独自に命名させていただきました。)
また、この作品では、『こうした「個人転送資質」の持ち主は、魔導師の中でも何百人かに一人ぐらいしかいない』という設定で行きます。つまり、「炎熱変換資質」や「電気変換資質」よりはもう少しだけ稀少な資質ですが、「凍結変換資質」や「魔力収束資質」ほど稀少なものではありません。】
クロノ「そうだ、フェイト。今時、『執務官試験に一発合格』というのはむしろ少数派だから、君も『ダメ元』で、この秋には受けてみるか?」
フェイト「ええ……。(困惑)」
【この年、フェイトは正式にリンディの養女となった後、最初の受験では、当然のごとく不合格。翌年の二度目の受験も、なのはの看病に時間を取られ過ぎて(?)準備不足で不合格。68年に、三度目の受験でようやく合格し、翌69年の春、13歳で晴れて執務官となります。】
さて、〈本局〉でそんな会話があってから、ほんの二十日ほど後のことです。
新暦66年1月の末日には、スクライア一族の「長老」ハドロ・バーゼリアス・スクライアが死去しました。
結果としては、『ユーノは〈レイジングハート〉の出所について、彼から直接に話を聞く機会を永遠に逃してしまった』ということになります。
翌日(2月初日)には、ユーノも〈本局〉から即時移動をして、取り急ぎ葬儀に参列しました。場所はクレモナの首都郊外にある例の病院の近くで、彼の享年は77歳だったと言います。
しかし、何故か『墓はドルバザウムに』という内容の「法的に有効な遺言状」があり、ガウルゥはすでに、ドルバザウムでただ独り「墓守」を続けてゆく覚悟を決めていたのでした。
葬儀がすべて終わってから、ユーノは初めて、ガウルゥから『実は、ハドロは昨年の4月から、ずっと病床に就いていたのだ』
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