【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第5節】闇の書事件にまつわる裏話。(後編)
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)を取ってそれが身体的にキツくなってからは〈本局〉や「故郷の世界の地上本部」などで「内勤」に転向する、ということ。
なお、内勤の老執務官の仕事内容は、平時には普通の法務官と同様だが、当然ながら、有事には現地で「尉官相当の捜査官」として行動することもできる、ということ。
さらには、毎年、試験に合格できるのは「次元世界全体」でもわずか30人たらずであり、平均を取れば合格者はおおむね20歳前後である、ということ。
また、管理局の定年は基本的には70歳なので、平均して「勤続50年」と考えると、執務官の総人数は管理局全体でも1500人に満たないぐらいで、「外回り」の執務官に限って言えば、せいぜい1000人ほどだろう、ということ。
近年では、「主要な22個の世界」以外の管理世界からの合格者も次第にそれほど珍しい存在では無くなり始めており、自分の同期にも〈第58管理世界アンドゥリンドゥ〉の出身者が一人いる、ということ。
ミッド世界の優位性は相対的には減少傾向にあるが、それでも、「ミッド式魔法」の優位性そのものは全く揺らいではいないので、まだまだミッド出身者が最も人数が多い、ということ。
とは言え、ミッドからの合格者は、いくら多い年でも10名には届かないので、結果としては、同郷で「同期」の執務官同士は〈本局〉での研修で、みな互いに顔見知りになる、ということ。
また、クロノは続けてこう語りました。
「それから、正式な局員に成れるのは、原則として10歳の春からだ。古代ベルカに由来する伝統で、いくら君たちのように優秀な人材でも、9歳までは『候補生』とか『嘱託魔導師』とかいった扱いになる。
しかし、年が明けたので、ミッド式の数え方だと、君たちももう10歳だ。だから、是非とも、3月には手続きをして、4月からは正式な局員になってほしい。
また、執務官試験は毎年、秋に行なわれるが、受験のために必要となる条件は『正式な局員』の資格と佐官以上の階級を持つ『現役の局員』からの推薦だけだ。
だから、理論上は、10歳の秋に一発で合格することができれば、11歳の春から執務官に成れるはずなんだが、実のところ、それは管理局の歴史上、まだ一人も実例が無い」
「じゃあ、クロノ君の12歳って、史上最年少記録なの?」
「ああ。ラウは僕の同期で、僕以上に優秀な執務官だが、僕よりも四歳年上だ。もちろん、16歳でもだいぶ早い方なんだが……」
「僕以上に優秀って……じゃあ、あの人って、クロノ君よりも強いの?」
「執務官としての優秀さは、決して魔導師としての強さだけで決まるものでは無いんだが……そうだね。何の障害物も無い大空で戦ったら、僕にはちょっと勝ち目が無いかな。
何しろ、彼は『ブレイカー資質』の上に、『炎熱変換資質』まで持ち合わせているか
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