【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第5節】闇の書事件にまつわる裏話。(後編)
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でいてなあ。また今度、ゆっくり飯でも食おうや」
「ああ。約束だぞ」
ラウは三人にも軽く会釈をすると、そのまま足早に歩み去って行きます。
そして、ムッディオーレもひとつ優雅な会釈をして、主の後を足早に追いかけて行ったのでした。
二人がすぐ次の十字路を曲がって姿を消すと、しばらくその後ろ姿を睨み続けていたアルフが、不意に向き直ってフェイトに言いました。
「あたしも補佐官、やりたい。ねえ、フェイト、執務官になってよ」
どうやら、ムッディオーレに対して、何か対抗意識を持ってしまったようです。(笑)
「ムチャ言わないでよ、アルフ。そんな、簡単に成れるようなモノじゃないんだから。(苦笑)」
アルフは詰まらなさそうに唇を尖らせましたが、その一方で、なのははふとクロノにこう問いかけました。
「そう言えばさ、クロノ君。執務官って、どうやって成るの? 何歳から成れるの? て言うか、今まであまり細かい話を聞いたことが無かったけど、具体的にはどういうお仕事なの?」
【公式の設定では、執務官という役職は「それぞれの所属部署における、個々の事件や法務案件の統括担当者」という位置づけのようですが、それだと指揮系統などが本当にバラバラになってしまうので、この作品では、『執務官はみな、管理局〈上層部〉に直属の存在であり、普段は個々の部署に「出向」して働いている。(つまり、その部署に「所属」している訳では無い。)』という設定で行きます。
詳しくは、また「背景設定3」で述べますので、そちらを御参照ください。】
話が長くなりそうなので、四人はまず食堂に入りました。
まだ食事の時間帯ではなかったので、席は空いていましたが、それでも、四人は各々の飲み物を手に、あえて隅の方の席に陣取ります。
そこで、クロノはまず基本的な説明から話を始めました。
まず、執務官とは、事件の捜査から現場の指揮・犯人の確保・場合によっては刑の執行までを、すべて単独でこなす権限を持った特別な役職である、ということ。
当然ながら、状況次第では単騎でも個々の案件を解決することのできる「万能型の魔導師」だけが、相当に難しい試験で選抜された後に、この役職に就くことを許可される、ということ。
また、所属は本来、「管理局〈上層部〉の直属」であり、階級も尉官相当なので、現地では普通に武装隊の魔導師や陸士たちを指揮することができる、ということ。
新人のうちは〈本局〉の「運用部差配課」から仕事を受ける形になるが、普段から「通常の指揮系統」には属さない、極めて独立性の高い職種である、ということ。
そして、大半の執務官は、若いうちは「外回り」の執務官として幾つもの世界を巡ってさまざまな案件を処理し、齢(とし
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