【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第4節】闇の書事件にまつわる裏話。(前編)
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つまで続けるつもりだ!」
アルフ《あ。そっちの話は捏造じゃないんだ。(笑)》
フェイト《でも、10年も前なら、クロノはまだ4歳だよね?》
クロノ「こちらは、リゼル・ラッカード艦長、26歳。僕にとってはイトコオバで、母を除けば、今やただ一人の親族だ」
リゼル「ちょっと、クロノきゅん。いきなり女のトシをバラすのはマナー違反だよ〜」
リゼルの言葉は笑いを取りに行ったセリフでしたが、フェイトが気になったのは、実は全く別の箇所でした。
「……いとこ? おば?」
フェイトには最初からプレシア以外に肉親がいなかったので、彼女は「親族関係を表わす用語」にいささか疎いようです。
「イマドキあまり使わない言葉かな? 親の姉妹をオバと言うのと同じように、親の従姉妹のことをイトコオバって言うのよ」
リゼルはようやくクロノから離れて、ごく一般的な説明をしましたが、それでもまだフェイトの表情からは疑問符が消えません。
そこで、クロノはもう少し具体的な説明をしました。
「僕の父方祖父クレストの、年の離れた妹マリッサが、彼女の母親だ。つまり、リゼルは、僕の父クライドの従妹に当たる人物なんだよ」
それを聞くと、親族のいない9歳児にも、ようやく理解できたようです。
そこへ、リゼルの後を追うようにして、髭面で強面の男性と、リゼルに比べれば相当に落ち着いた感じの銀髪の女性が、苦笑しながらもこちらにやって来ました。
「済まんな、クロノ。ウチの娘が相変わらず騒々しくて」
「ああ、提督。御無沙汰しておりました。ジェルディスも、お元気でしたか?」
「あらあら。坊やが随分と一人前の口を利くようになっちゃって」
「勘弁してくださいよ。僕だって、もう一人前の執務官なんですから」
クロノは二人の言葉にそう応えると、またフェイトの側に向き直って説明を続けました。
「フェイト。こちらは、ニドルス・ラッカード提督とその使い魔のジェルディス。10年前からの数年間、幼い僕を鍛え上げてくれたのが、こちらの二人だ。提督は、リゼルの父親で、僕にとっては義理の大叔父でもある」
そこで、またニドルスの側に向き直って、クロノは言葉を続けます。
「それから、提督。こちらは、今回、僕が担当した事件の重要参考人で、フェイト・テスタロッサとその使い魔のアルフです。どうぞ、以後、お見知りおきください」
「ほお。その齢で、もう自分の使い魔がいるのかね。それはまた、将来有望なお嬢さんだ」
「お……恐れ入ります」
フェイトは精一杯、丁寧な言葉づかいをしました。
「私たち、これから食堂で昼食にしようと思っていたところなんですよ。こんな場所で立ち話も何ですから、よろしけれ
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