【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第3節】ジュエルシード事件にまつわる裏話。
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ました。
「いや。……まあ、私にとっては、『義理の孫』にも等しいユーノが貴重な発見をしてくれた場所だからね。と言うより、私には『思い出深い土地』など、ドルバザウムの他には、もうナバルジェスぐらいしか思いつかないんだよ」
確かに、その二択なら、クレモナに近いナバルジェスよりも、ドルバザウムの方が身を隠すにはより適切でしょう。
「どうだろう? 『無人世界で30年も、ほとんど一人きりで暮らす』というのは、いくら君でもさすがに無理だろうか?」
「いえ! 是非やらせてください」
すると、ハドロはまた満足げにうなずき、『自分の祀り上げが済んだら、ユーノにこう伝えてほしい』と言って、今まで誰にも語ったことの無い秘密を、ガウルゥにだけ語り聞かせたのでした。
その秘密は、ガウルゥにとっても驚くべき内容でしたが、しかし、情報量としてはわずかなものでした。
「……それだけですか?」
ガウルゥもさすがに怪訝そうな声を上げます。
「うむ。その時点で、ユーノがその方面に関心を持っていれば、調べてくれるだろうし、もし関心が無ければ、そのまま忘れてくれても構わない程度の話だよ」
「それでも、祀り上げが済むまでは、ユーノにも伝えてはいけない、と?」
「ああ。間違って『御老人たち』の耳に入ったりすると、ユーノにとっても面倒なコトになるからね。あの人たちも決して不老不死という訳ではないだろうし、必ずしも丸30年も待つ必要は無いのかも知れないが……10年や20年では、まだちょっと早いかな? 君にも何か『とばっちり』が来るかも知れないから、少なくとも君の時効が成立してからの方が良いだろうね」
「解りました。すべて、あなたの望むとおりにします」
ガウルゥが真剣な表情でそう答えると、ハドロはひとつ大きく安堵の息をつきました。
「君にそう言ってもらえると、肩の荷が一度に半分ほど下りた気分だよ」
「まだ半分は残っているんですか?」
ガウルゥの心配そうな声に、ハドロはやや苦笑して答えました。
「あとは、スクライア一族の問題だね。……ガウルゥ。まず、ウチの船長を通じて、他の五人の支族長たちに連絡しておくれ。『ハドロはもう長くはないから、なるべく早く、五人の間の互選で次の長老を選出してほしい』と。
次に、ウチの船長には『ウチの支族でも、なるべく早く次の支族長を選出しておくように』と。正直なところ、私はもう秋までは保たないかも知れない」
こうして、早くも7月のうちには、別の支族の支族長アグンゼイド(54歳)が次の長老に選出され、ハドロの支族でも彼の後任が選出されたのでした。
一方、地球の海鳴市では、翌日の早朝、なのはとフェイトの「お別れ」がありました。
今は辛い別離で
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