【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
【第1章】無印とA'sの補完、および、後日譚。
【第1節】ユーノ・スクライアの物語。(前編)
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応じてこの本を読み上げていたのでしょう。
この一件のせいで、4月になった頃には、一同の「発掘調査への意欲」はもうかなりの程度まで減退してしまっていました。
そんな中で、ユーノ(9歳)は、ふと祭壇の奥にかすかな気配を感じました。機械的な計測では魔力反応は認められませんでしたが、それでも、何かしら「心惹かれるモノ」がそこに隠れているような気がしたのです。
そして、ユーノは同4月の中旬、その祭壇の奥に巧妙に隠されていた「小さな引き出し」の中から、魔力の流出を遮断する「特殊な箱」に収められた、21個で一組の何やら特徴的なエネルギー結晶体を発見したのでした。
【原作では、〈ジュエルシード〉に関して、『ユーノが地下に封印されていたモノを掘り出した』かのような描写もありましたが、この作品では、もう少し解りやすく、こうした設定で行きます。】
さて、スクライア一族には古来、管理局から特別に「既知のロストロギアの一覧リスト」が貸し与えられています。
そこで、ユーノはそのリストを調べ、「24個で一組」の〈ジュエルシード〉というロストロギアの記載を見つけました。統合戦争の時代に、とある管理外世界で確保され、今も〈本局〉の「重要保管物管理庫」に秘蔵されているという、相当に危険な代物です。
ユーノの発見したエネルギー結晶体が、紛れもなく「もう一組の」ジュエルシードであることが確認されると、ハドロは「管理局との約定」に従って、即座に〈本局〉へと連絡を入れました。
管理局も、大急ぎで最寄りの次元航行船を〈ドルバザウム〉へ向かわせることにします。
一族の側では、『この遺跡を築いた人々は、このロストロギアが悪用されることを怖れて、これを「元いた世界」から持ち出して逃げて来た人々だったのではないか』という意見も出ましたが、しかし、ただそれだけの理由ならば、これほどの人数は必要なかったはずです。
詰まるところ、これは『詳しいことはまだ何も解っていない』という状況でした。
一方、長老ハドロ(76歳)は、よほど疲れが溜まっていたのか、〈本局〉へ連絡を入れると、すぐに倒れてしまいました。
彼は40年前(新暦25年)にスクライア一族に加わった「外来者」でしたが、誰からも慕われる人格者だったため、新暦47年には58歳で支族長に推挙されました。
普段は元気にしているのですが、40年前の事故のせいで今も全身に(胴体ばかりではなく、顔面の右半分にまで)醜い火傷の跡が残っており、その頃からずっと持病を抱えているという身の上です。
今回は、どうやら単なる過労のようですが、行きつけの病院での「定期健診」の予定も近づいていたので、「忠実な従者」のガウルゥは大事を取って、定期
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