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魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【はじめに】この作品をお読みいただく前に。
 【その2】次元世界の歴史設定について。(前編)
  (新暦元年までの年表)
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とは、あくまでも「引退した総代の中でも、格別の功績があった者にのみ与えられる名誉職」の名前である。)
【これ以降、〈ゆりかご事件〉までおよそ百年の間、最初の10代の「総代」たちはみな、基本的には「オルランドたち三人組の傀儡(かいらい)」でした。】

・前19年  ミッド旧暦521年。首都クラナガンでは「遷都百年祭」が盛大に(もよお)された。
 →この頃には、シガルディスもデヴォルザムもリベルタも、すでに管理局の軍門に(くだ)っており、「南方の四世界同盟」も『もはや戦局を(くつがえ)すことは絶望的』といった状況で、統合戦争における「管理局の勝利それ自体」は最早(もはや)確定的なものとなっていた。
(以後、管理局はもっぱら「ロストロギアの発見と回収」および「戦後体制に関する協議」などにその力を(そそ)いでゆくこととなる。)

 →また、この頃には、オルランドら(もと)最高評議会の三人組もすでに八十歳前後の老人となっており、彼等は(そろ)いも揃って妻や息子たちに先立たれた後、ついに「生身の肉体を捨て、脳髄と脊髄だけの姿となって生き続けること」を選択した。
 そして、まずは〈第9管理世界ドナリム〉で「生体実験」を繰り返して必要なデータを蓄積し、数年後には、そのための技術を完成させて、自分たちの肉体に適用した。

・前11年  現行の「BU式駆動炉」が初めて実用化された。
(次元航行船の航続距離が飛躍的に伸びて、現在とほぼ同じ水準になった。)
 →同じ頃、オルランドたち三人組はついに〈三脳髄〉と化し、表向きは三人とも九十歳前後で死亡したことにして、裏では「管理局の実質的な支配」を続けた。
 これ以降、〈三元老〉は本当に「単なる名誉職」となった。

 →なお、この名誉職は(管理局の制度としては必ずしも「不可欠の存在」ではなかったために)しばしば空席となることもあったが、彼等はみな、歴代の「総代」らと同様、「三脳髄の傀儡(かいらい)」でしかなく、それ故に、〈三脳髄〉も「元老大権に関する法令」をあえて書き換えるほどの必要性を(おぼ)えなかった。(←重要)

・前9年  ミッド北部に深刻な疫病が流行し、ベルカ系の人々を中心として、わずか半年たらずの間に、四百万を超える人命が失われた。
【ミッドの歴史学では、これを「ミッド北部、疫病大禍(えきびょうたいか)」と呼びます。】

 →後に、その疫病は「愚かな密航者が、大昔からその危険性ゆえに『渡航禁止世界』に指定されていた〈第2無人世界カルナージ〉を(ひそ)かに訪れて、そこからわざわざ持ち帰って来た病原体」によるものであることが判明し、管理局の内部では、今さらながら「惑星カルナージ改造論」が勢いを増した。
(なお、その改造、つまり、「惑星全体規模での、病原体そのものの根絶」は
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