暁 〜小説投稿サイト〜
星河の覇皇
第八十五部第二章 日本大使館その二十三

[8]前話 [2]次話
「日本は何かあるとまとまる」
「一つに」
「そしてことにあたる」
「そうした国ですね」
「そうしたところもあるので」
 だからだというのだ。
「私も奥が深いとお話して」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「はい」 
 まさにというのだ。
「思うばかりです」
「全くですね」
「歴史もある国ですし」
「文化も多彩ですし」
「奈良時代と平安時代、江戸時代と明治時代でそれぞれ全く違い」
「今もそうですから」
「その中にいて飽きない程です」
 日本という国はというのだ。
「非常に、若し相手でなく学問の対象なら」
「心を奪われますね」
「そうなってしまいますね」
「日本に」
「実際にそうした学者の人も多いですし」
「私は気をつけていることがあります」
 チバは少女の様な笑顔で述べた、元々童顔で小柄な彼女がそうした笑顔になると実によく似合う。絵画や写真になる程だ。
「日本に魅入られない」
「外交官としてですね」
「決してですね」
「そうならない」
「その様にですか」
「私は日本を学んでいますが」
 このことは事実でもというのだ。
「それでもです」
「どうして学ばれているか」
「それが問題ですね」
「何といっても」
「左様ですね」
「そうです、外交官として学んでいます」
 学者としてでなくというのだ。
「ですから」
「学んで知られても」
「それでもですね」
「魅入られない」
「公平な立場で、ですね」
「これまで赴任してきた国は全て学ばせてもらいましたが」
 それでもというのだ。」
「大事なことはです」
「外交官はその所属する政府の為に動く」
「その国そして市民の為ですね」
「国家と市民に利益をもたらす」
「それが外交官の職務ですね」
「外交官も官僚です」 
 その立場の者だというのだ。
「官僚の職務とは何か」
「それは、ですね」
「それはですね」
「まさにですね」
「国益の為ですから」
「外交官も官僚ですから」
 それ故にというのだ。
「国益の為に動くものです」
「連合の為に」
「そして連合市民の為に」
「そうあるべきですね」
「その為にはです」
 連合そして連合市民に国益をもたらすならというのだ、尚相手の各国政府も連合の中にあるので市民はこの場合自分達により利益がある方を見極めて利益を多くもたらす方を支持する。即ち中央政府と各国政府の対立は常に市民の支持の奪い合いでもあるのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ