第二章
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「うん、間違いなくレーシィだね」
「やはりそうですか」
「私達もそう思っていましたが」
「悪戯をしているのはレーシィですか」
「そうなのですね」
「うむ」
そうだというのです。
「間違いない」
「やはりそうですか」
「ではレーシィならです」
「どうすればいいでしょうか」
「どうしたら悪戯を止めさせられるでしょうか」
「レーシィは自分がレーシィと見破られると逃げるよ」
ラックスマンさんは村の人達に笑顔で言いました。
「悪戯をしようとしてもね」
「そうですか、ではです」
「レーシィが化けてもですね」
「見破るといいですね」
「それだけのことですね」
「そうだよ、それで済むよ」
こう言うのでした、ですが。
ここでラックスマンさんは村の人達に対して笑って言いました。
「では実際にレーシィが来たらね」
「そうしたらですか」
「その時にですか」
「レーシィの見分け方を話すよ」
こう言ってまずはレーシィが出て来るのを待つことにしました、ラックスマンさんが来て暫くは何もありませんでしたが。
やがて村の牧童ニコラエが何か周りをきょろきょろと見回していました、ラックスマンさんはそのニコラエを見て笑って言いました。
「あんたレーシィだね」
「えっ、何でわかったのかな」
「ははは、一目瞭然だよ」
こう言うのでした。
「もうね」
「何で見破られたのか」
レーシィはすぐにそそくさと何処かに逃げ去りました、暫くして本物のニコラエがお仕事を終えて村に戻ってきましたが。
ラックスマンさんはここで村の人達に言いました。
「さて、違いはね」
「そう、それですよ」
「どうしてわかったんですか?」
「それも一目で」
「見ていてわからなかったんですが」
「ラックスマンさんはどうしてわかったんでしょうか」
「ほら、彼は靴をちゃんと履いてるね」
ラックスマンさんは皆に牧童の少年の足を指差しました。
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