フェアリー・ダンス編
世界樹攻略編
星を喰らう狼
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ると彼は少し嬉しそうに言った。『そいつは、キリトがでかい壁を乗り越えて倒したボスモンスターだ。そういう意味じゃ、それはキリトの強さそのものかもな』
その姿に怯んだサラマンダーの陣形が崩れた。その隙を見逃す彼女ではない。盾装備3人の頭上を跳躍で飛び越えると、後衛のメイジ逹を次々に葬っていく。
遂に1人になった哀れなメイジに悪魔と鬼神がドスンドスン、ツカツカ歩み寄る。
「2人とも!!そいつ生かしといて!!」
そういえば色々吐いてもらわなきゃいけなかったわね。チャキ、と男の首筋に剣を当てると、顔面を蒼白にさながら叫んだ。
「こ、殺すなら殺しやがれ!」
ザクッ。……おっと。
「セラ!ま、待ってったら!」
「……ごめん。つい」
「意外とえげつないですね。ねぇは」
「ね、ねぇ?」
む、めんどくさいことに……。その時、元の姿に戻ったキリトが首をコキコキ鳴らしながらやって来た。
「いやあ、暴れた暴れた」
その口調はのんびりとしている。サラマンダーの隣にしゃがみこみ、肩をポンと叩く。
「よ、ナイスファイト」
「は……?」
「いやあ、いい作戦だったよ。俺1人だったら速攻やられてたなー」
……そう言えば以前、どこかで聞いたことがある。
「さて、物は相談なんだがキミ」
大人の取引に口を使わない。
「これ、今の戦闘で俺がゲットしたアイテムと金なんだけどな。俺達の質問に答えてくれたら、これ全部、キミにあげちゃおうかなーなんて思ってるんだけどなぁー」
主に、金品が話すのである。
「……これも有るわ」
取引は即座に成立した。
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男の話を要約すると、昨日の戦闘でキリトがある《作戦》の邪魔になる、と判断したサラマンダーの上層部が兵隊を緊急召集したらしい。
《作戦》の細部は分からなかったが、男も下っ端のようなので、こんなものだろう。
やれやれ、と首を振ると、キリトがこっちをじー、と見てくる。
「な、何ですか?」
「いや、やっぱり似てるなーって」
キリトはリアルの情報に関わることなので、リーファに聞こえないよう、オフレコにしている。
「……本当ですか?」
「うん、似てる。今の首を振る仕草とか」
確かに、螢兄……というか家族全員の癖に、やれやれと首を振る動作がある。そこがまた彼女は嬉しい気がした。
「なーに、コソコソ話してるのよ!!」
「わぁ!?」
リー
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