天国と地獄
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だと以前の海戦と何ら変わらなくなってしまうため、そこは違うものになっているようだ。
『こちらのフィールドからは失格以外では出ることはできません。そのため仮に接触などで押し出されそうになっても魔力の壁に阻まれる形になります』
今回は押し出すのではなくまた別要素があるらしい。まぁ二人参加しているわけだし、押し相撲になったら有力な魔導士をどちらかが捨て身で体当たりして退場させることも考えられるだろう。そうなったらさすがに面白くないという考えなのかもしれない。
『今回皆さんにはあるものを奪い合ってもらいます。それは・・・』
それと同時に魔水晶ビジョンへと映し出されるあるもの。それは咥えるところが付いている小型の魔水晶のように見えた。
『空気です』
レオンside
ルール説明の声にざわつく会場。無理もない、俺たちだったこれには驚きを禁じ得ないのだから。
「空気を奪い合う?」
「それも水中でか?」
通常水の中では呼吸ができない。そのため海戦の時は特殊な水を使って全員が通常通り息ができるようにしていた。だが、今回奪い合うのは恐らく今ビジョンに映っている酸素魔水晶。つまりあれがないと息ができなくなってしまう通常の水中と同じ状況ということになる。
「あの酸素魔水晶を奪い合うのか?」
『そうなるカボ!!』
「それだとあれが取られたら危なくない?」
エルザさんとシェリアの問い。それはまさしく的を射ていた。息ができない中で酸素が奪われたら人は死んでしまう。こんなお祭りでそんなことが許されるのかと思っていたが、今回はそれがルールの鍵になるらしい。
『そこは問題ないカボ。酸素魔水晶が口から10秒間離れた場合自動的に失格となるから溺れたりはしないようになってるカボ』
それを聞いてひと安心。でもよくよく考えれば酸素を奪い合うんだから、それを取られた時点で負けになるのは当たり前かと納得する。
「つまり空気を奪い合うだけのゲームってことか」
「昨日までが複雑だったからね、それくらいシンプルな方が−−−」
『次の注意点は今回の競技の制限時間は30分ですが、こちらの酸素魔水晶には通常時であれば15分の活動ができる酸素しか入っていないカボ』
単純なゲームかと思っていたけど、そうは問屋が卸さないようだった。
「つまり誰か一人からは空気を奪わないと行けないということか?」
「いや・・・」
空気が二つあれば安全圏・・・と言いたいところだけど、そう簡単にはいかないはず。なぜなら・・・
「酸素は一人一つしか持っ
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