暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
フェアリー・ダンス編
世界樹攻略編
焔の魔神、来る
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に、《ムラサメ》のデバフも関係ない―――訳がなかった。


「あーもう、鬱陶しい!レックス、速度上げて。突っ切るわよ!」

「わあああぁぁぁ!?ちょ、ちょっと待ってまだ掴まって……わあ!!」


ビュン、と落下しそうになったセインの襟を辛うじて掴んだ俺は申し訳なくってしょうがない。


「ははは、いいねぇ。その刀。虐殺系クエストではもってこいの武器だね」

「だろ?苦労したんだぜぇ、手に入れるの」


答えたのは《ムラサメ》をくれたハンニャだ。何故いる……。


「ハンニャ、あんたは戦力に入れて良いのか」

「旦那ぁ、その質問は野暮ってもんだぜ?良いわけねぇだろ」

「何威張ってんのよ……」


さっきから寄ってくる小型モンスターを器用にかわしながら、手に持った濁酒(どぶろく)で叩き落とすのはこの世界では戦力に数えないらしい。


「あ、見えた。あれがアルンの東高原だよ」


セインの指差した先には草原の大地が広がっていた。


「最近のアップデートでアルン高原にも強力なモンスターが出るようになったって聞いたわ。空中だと撃ち落とされるかもしれない。どうする、レイ?」

「レックスの地上戦闘能力は?」

「西洋竜よ?むしろメインは地上でしょ」

「おっけ、地上を行こう」


《空の王》なのに?というツッコミはとりあえず、言わないでおく。
ズシン、と音をたてて着陸し、陣形を作る。

ほぼ近接特化型のセイン、アルセを前衛、魔法、火力支援の後衛にヴィレッタ、レックス。

俺は大太刀に武器を持ち変えると、ハンニャと共に中間に入る。実は支援魔法のスキルが高いハンニャはヴィレッタがカバーしきれなかった時の緊急要員だ。


「ほう……」

「ああ、これか?」


ハンニャが『狒々ノ太刀』と『白蓮妖ノ刀』に興味を示す。

自分でも数ヵ月ぶりのその相棒達を見る。

しなやかな反りを描く紅蓮の刀身、刃の部分だけは銀色に輝いている。

逆にやや直線的な刀身を持つ白い太刀はまるで自ら発光しているかのように眩しい。

俺は無意識に、『両刀』の発動体勢に刀を持っていく。


「……『八葉蓮華』」


当然、何も起こらない。不思議そうにするパーティーメンバーに適当に応じながら、草原を歩き始めた。








______________________________________









巨大な岩男が拳を振り上げてアルセを叩き潰そうと迫る。


「遅いよ!」


自己強化MAX+ヴィレッタの支援魔法によりステータスが普段の何倍にも上がっているアルセにとってその動きは止まっているに等
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ