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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
後日譚〜帰還、そして創まり〜 第160話
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5月1日、同日PM12:20――――――



〜クロスベル帝国・ウルスラ病院・研究棟〜



「ん………ここは………?」

目を覚ました”リィン”は起き上がり、周囲を見回した。するとその時病室にセシルが入ってきた。

「あら………フフ、ようやく目を覚ましたのね。」

目を覚ました”リィン”を目にしたセシルは目を丸くした後微笑んだ。

「あなたは確かセシルさん………という事はここはもしかしてクロスベルのウルスラ病院ですか?」

「ええ。どうやら、”そちらの世界の私”とも面識があるようだから自己紹介は必要ないようね。」

「”そちらの世界”?……そうか………俺達は俺達の世界ではないゼムリア大陸に突然転位して………その後そちらの世界の俺達が俺からイシュメルガを引きはがした後……イシュメルガを滅ぼして………ヴァリマール達を見送った後俺は倒れて……――――――クロウは!?それにミリアムも、本当に消えていないんですよね……!?」

セシルが口にしたある言葉が一瞬理解できなかったがすぐに目を覚ます前の出来事を思い出した後血相を変えてセシルに訊ねた。

「落ち着いて、二人とも無事よ。二人は今食堂で昼食を取っているから、今呼んでくるわね。」

血相を変えて訊ねるリィンを宥めたセシルは病室から出た。そして少しすると”クロウ”と幽体の状態の”ミリアム”が部屋に入ってきた。



「おはよう〜、リィン!」

「よっ!ようやく目を覚ましたみたいだな。」

「ミリアム……!クロウ……!ハハ……二人とも本当に消えないで、よかった………」

部屋に入ってきてそれぞれ声をかけた”ミリアム”と”クロウ”を目にした”リィン”は安堵の表情で呟き

「ったく、俺達が消えずに済んだ所か俺は人間に戻ったのはお前も自分の目で確かめたのに、何を今更な事を言ってんだよ。」

「まあ〜、あの後リィンは倒れて二ヶ月も眠っていたんだから、しょうがないよ〜。」

「二ヵ月も俺は眠っていたのか………」

”リィン”の様子を見て呆れた表情で溜息を吐いた”クロウ”に”ミリアム”は苦笑しながら指摘し、自分が二ヶ月も眠っていた事を知らされた”リィン”は驚きの表情で呟いた。

「ま、24時間食わず眠らずであのイシュメルガとの”喰らい合い”をずっとお前自身の意識を保ちながら続けていたんだから、むしろ起きたのが二ヶ月でも早いくらいだと思うぜ。」

「うんうん!後でこっちの世界のZ組のみんなもそうだけど、リィンにもリィンが目を覚ました事を教えないとね〜。」

「…………”こっちの世界”で気になっていたんだが……今いるこの世界が俺達が知るゼムリア大陸ではない事は理解しているが、あの時の俺やアリサ達、”幻想機動要塞”――――――”黄
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