後日譚〜帰還、そして創まり〜 第160話
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「た、確かにエレボニア総督であるこの世界のリィンさんが二人いるなんて事実、事情を知らない人達が知れば間違いなく混乱が起こるでしょうね。」
「その件も考えるとトールズはZ組もそうだが他の生徒や教官達も”リィン”の事情を知っているから、そちらのリィンにとっても慣れ親しんだ場所であるこのトールズがちょうどいいだろうな………」
「しかも”そちらのリィン”は元々トールズの分校の教官を務めているから、教官が不足しているトールズにとっても都合がいいという事か。」
説明を聞いたエマは遠慮気味に”リィン”を見つめながら呟き、ラウラとユーシスは納得した様子で呟いた。
「フフ、私達が生徒としてリィンの授業を受けるなんて、何だか変な感じね。」
「アハハ、そうだね〜。あれ?”リィン”がトールズで過ごすって事は、”そっちのボクやクロウ”もそうなの?」
「ああ。俺達がトールズで過ごす事を希望しているという話を知ったトワ先輩の提案でクロウは”臨時用務員”として学院中を回っての清掃をしているよ。」
「って、オイ!?リィンが”教官”で、俺が”用務員”って扱いの差がありすぎるだろう!?」
苦笑しながら呟いたアリサの言葉に頷いた後ある事が気になったミリアムの疑問に答えた”リィン”の説明を聞いたクロウは立ち上がって”リィン”に並行世界の自分の待遇についての指摘をしたが
「いや、会長の判断は適切だろう。並行世界の君はリィンと違って、教職についていない所か、トールズの卒業すらできていないし。」
「それに並行世界では叶えられなかった内戦の約束の罰――――――”卒業するまで毎日掃除当番”も叶えられるからいいじゃん。」
クロウ以外の生徒達は誰も反論や指摘をせず、反論をするクロウにマキアスがジト目で指摘し、フィーが口元に笑みを浮かべて指摘した。
「ぐっ………俺どころか、並行世界の俺にまで内戦の時の約束を守らせるとか、トワの奴、幾ら何でも根に持ちすぎじゃねぇか!?」
二人の指摘を聞いたクロウは唸り声を上げた後トワに対する恨み言を口にした。
「アハハ、ボク達の世界の方の内戦の時の約束を果たしていなかったんだから、ボク達の世界のトワ達もその話を聞けば罰の件は許してくれると思うよ〜。」
するとその時”ミリアム”が教室に現れた。
「ミリアム。」
「ちょっ、幽霊みたいに突然現れるのはやめてよ〜!」
”ミリアム”の登場にガイウスは目を丸くし、ミリアムは驚いた後文句を口にし
「ま、まあまあ………そういえば並行世界のミリアムちゃんはトールズでどう過ごしているのですか?」
「ボク?授業中はみんなの邪魔をしないように”剣”の中で寝ているか、暇潰しにトールズのいろんな所を飛び回って見
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