後日譚〜帰還、そして創まり〜 第160話
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”短期間限定の教官”……ですか?」
「生徒ならまだしも、何故”教官”を僕達のクラスで紹介するのですか?」
「しかも戦後ようやく学院が再開したばかりのこの時期に新任――――――それも、短期間限定という事は何らかの思惑が関係しているのではないのか?」
サラの話を聞いたエマとマキアスは戸惑いの表情で呟き、ユーシスは真剣な表情でサラに指摘した。
「ハハ、確かに今のエレボニアの状況を考えたらそう考えるのが当然の流れだな。」
するとその時教室の外から”その場にいる全員にとって聞き覚えがあり過ぎる青年の声”が聞こえた後灰色を基調とした軍服風の服――――――自分達の世界で”トールズ第U分校”の教官を務めている時の教官服を身に纏った”リィン”が教室に入ってきた。
「えええええええええええええっ!?」
「リ、リィン……!?」
「それも並行世界のリィンが何故…………」
「先週目を覚ましたという話は聞いてはいたが……」
”リィン”の登場にサラ以外のその場にいる全員が驚いている中エリオットは思わず驚きの声を上げ、アリサは信じられない表情で声を上げ、ガイウスとラウラは戸惑いの表情で”リィン”を見つめた。
「”初めまして”……というのはちょっとおかしいかもしれないが、改めて名乗らせてもらう。――――――リィン・シュバルツァー。俺達が元の世界に帰るまでの間、このトールズで”歴史学の臨時教官”を務める事になった。短い間にはなるが、よろしく頼む。」
アリサ達の反応に苦笑を浮かべた”リィン”は気を取り直して自己紹介をした。
「サラ、これはどういう事?」
「どういうも何も”本人の希望よ”。――――――あんた達も知っての通り、この世界のリィンは世界中の人々が知っていてもおかしくない超有名人になっちゃったからね。その”リィン”が別々の場所で行動していたら、混乱が起こる事は目に見えるでしょう?総督府は当然としてエレボニア政府もそんな混乱が起こる事は避けたくて、並行世界のリィンには元の世界に帰るまでは人気のない所で過ごすか、別々に行動しても混乱が起きない場所――――――メンフィルの本国である異世界か、事情を知っている人達の所で過ごす事のどれかにして欲しかったのよ。で、その話を聞いた並行世界のリィンは自分達の世界に帰るまでの間はトールズの教員関係者として何か手伝いたいってね。ちょうど”歴史学”を担当していたトマス教官が教職を辞めて”星杯騎士団”に戻った事で、歴史学を担当する新たな教官が見つかるまでの間の”歴史学”は”新学院長”のオーレリア学院長が担当していたから、短期間限定とはいえ多忙な学院長の負担を減らすにはちょうどいいという事で急遽決まったのよ。」
ジト目のフィーの疑問に対してサラは苦笑しながら説明し
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