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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
後日譚〜帰還、そして創まり〜 第160話
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ては身内”にあたるルーファス・アルバレアやヴァンダイク元帥をもその手で討ち取っているのに。」

事情を聞き終えた”リィン”は少しの間黙り込んだ後静かな表情で呟き、予想とは違う反応にレンは意外そうな表情を浮かべながら指摘した。

「確かに君の言う通り、正直に言えばこちらの世界の俺の行動には憤りや思う所はある。猟兵や”劫焔”はまだ理解できるが、ルーファスさんや学院長――――――”トールズの身内”どころか、数え切れない数の帝国軍の人々をその手で葬った事もそうだが、何よりも幾ら現在の自分の祖国の貴族や軍人としての”義務”を果たす為とはいえ”Z組”と決別してまで、エレボニア帝国との戦争に挑んだ結果エレボニア帝国に莫大な負債を負わせた挙句帝国の国力も大きく衰退させて………――――――その結果こそが”こちらの世界の俺がZ組と決別してまで戦争に参加した目的”でもあったそうなんだから。」

「リィン………」

「別に俺はこっちの世界の”リィン”を庇うわけじゃねぇが、話によるとこっちの世界の”リィン”はそのメンフィル帝国とやらでトールズに来る前に”Z組”のような”強い絆”で結ばれた見習い軍人の連中がいたそうだし、何よりもこっちの世界のリィンの所属国家の戦争相手国がエレボニアなんだから、戦争している状況でエレボニアに味方するなんて事をしちまえば祖国に”裏切者”扱いされて家族や領地の民達にも危害を加えられる可能性もあっただろうから、こっちの世界の”リィン”も相当悩んだ上でそんな決断をしちまったと思うぜ。」

複雑そうな表情で答えた”リィン”の様子を”ミリアム”は心配そうな表情で見つめ、”クロウ”は複雑そうな表情で指摘した。

「勿論それらも理解しているよ。そしてこちらの世界の”俺”がそんな決断をしたからこそ、俺達もこうして救われたし、”何よりも俺達はこの世界にとっては部外者”である事も理解しているから、”こちらの世界の俺”の決断に対して騒ぎ立てるような”筋違い”な事はしない。………まあ、多くの女性達を侍らしていてその中にはエリゼやミュゼもそうだが、恐れ多くも”帝国の至宝”の片翼たるアルフィン皇女殿下までいる事に関しては物申したいけどな。」

「クク、”そこ”に関してはお前も他人(ひと)の事は言えないんじゃねぇか?」

「そうだよね〜。多分、ボク達の世界に帰ったらリィンも似たような状況になると思うよ〜。だってリィン、結局特定の女の子と恋人関係になっていないし。」

静かな表情で答えた後困った表情を浮かべて呟いた”リィン”に”クロウ”と”ミリアム”はそれぞれからかいの表情で指摘した。

「うふふ、何せその身を犠牲にして世界を救った”悲劇の英雄”なんだから、元の世界に帰ったらそれこそ”報償”としてリィンお兄さんにアルフィン皇女が嫁ぐ――――――いえ
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