暁 〜小説投稿サイト〜
色々と間違ってる異世界サムライ
第2話:見飽きた笑顔
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ダームperspective

何が起こっている?
『英雄』クラスの冒険家がこの村に潜んでいたと言うのか?
「貴様、もしかして新しく選ばれた勇者か?」
「ゆうしゃ?なんですそれは?」
「……は?」
人間のクセに何を言ってるんだこいつ?
「なんだって、勇者は勇者だろ?勇者!」
「知りませぬ」
本当に何なんだこいつ!?
人間のクセに『勇者』を知らんのか!?
「それより、そこで転がってる追剥共の御大将とお見受けしたが、真か?」
「そうだ。お前は何者だ?」
「相手に名を訊く時は、本来先に名乗ってから訊ねるモノだが、まあよい。某は月鍔ギンコ。侍です」
さむらい?
聞いた事が無い兵種だな?
「ダームだ。魔王様の命によりこの村を襲い犯している」
「そうか……遠慮は無用か?某はその方が助かる!」
合図も無く俺と小娘との戦いが開始される。
「こ、いつ!俺の腕を!」
速い!
気付けは俺の左腕を斬り落として蹴り飛ばしていた。
「ぬるい!そんな隙だらけの構えでは、某の首は獲れませぬぞ!」
こいつ、確実にレベル100を超えている。
出し惜しみ無しだ!アレで一掃してやる!
「呼応せよ!魔装武具!」
その途端、奴は蹴り飛ばした俺の左腕の方を向いた。俺が呼び戻そうとしている魔装武具の方をだ。
何故魔装武具の特性を知った!?
勘か?
なんだ!?さむらいって!?
だが!
「良い事を教えてやる。魔剣は使用者のレベルを一時的に3割も引き上げるのだ。どうだ絶望的だろ、くくく」
元が150だから3割増しは195だ!
それに、奴は俺の許に戻ろうとした魔装武具を叩き墜とそうとして自分の剣をへし折ってやがる。
この勝負、俺の―――
だが……俺の鬼神連断は奴に捌かれ、奴はもう1本の剣(さっきより短い)を既に抜いていた。
「斧と腕が混じって1つとなるは正に面妖。だが、所詮は正面。あらゆる方向から1つ当たれば即座に『死』……弓槍刀が常に飛び交う合戦に比べれば、中の下」
この状態でも手数負けすると言うのか……!
反応速度が桁違いだ……化物め!
だが!力押しでは俺が上。
力で押して隙を作り、今度こそ一撃を当てる!

……の……筈だったが……

いきなり目の前に現れた奴に、俺は痛みを感じるよりもまず驚愕に目を見開く。

月鍔ギンコperspective

……またか……

またしてもこうなったか……

某は、侍として戦い、侍として死ぬ為に、何百人も斬り殺してきた。

「殺せ……決着はついた」
「いいでしょう……言い残す事はありませんか?」
「……貴様、一体何レベルなんだ?」
「解りませ―――」
「さ……300だってぇーーーーー!?」
ん?三百?
何が三百もあると言うのです?
「ククク……そのレベル
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