暁 〜小説投稿サイト〜
色々と間違ってる異世界サムライ
第2話:見飽きた笑顔
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
う簡単に困る状況には遭遇しないでしょう」
「とは言ってもな……こんな辺鄙な村に魔王軍の幹部が訪れる程だぞ?何時―――」
気付けは……件のお嬢ちゃんがわしらの真後ろにおった!
「うびゃあぁーーーーー!?」
「びっくりしたぁ!」
「わはは、失敬!つい気になり申して!」
気配も足音もしなかったぞ!
ね、猫みたいな奴じゃ!
「それより、もうひとつだけ訊ねたい。この近くに鍛冶屋はありませぬか?」
「鍛冶屋?」
「先程のだーむとやらとの戦いで某の『銀横綱』が折れてしもうて、どこかで打ち直さねばならぬのですが」

ノノ・メイタperspective

村長の命令でツキツバさんの経験値貯蓄と言う寄生虫の様なスキルを完治させる事になり、取り敢えずツキツバさんを聖武具を保存する神殿に案内する事になりました。
でも、大丈夫かなぁ?
その聖武具って、本当なら勇者セイン様に献上しなければならないんじゃ……
それに、経験値を一旦別の場所に預ける事が出来るスキルって……僕なんかまだレベル3なのにもう『レベル最大値達成者』の称号を獲得してるんだよ!
しかも、僕は『経験値倍加・全体』と言う『自分を含めた味方全員が獲得する経験値を倍増するスキル』まで持ってるから、他の人とのレベル差はドンドン広がるばかり……
そんなのズルいよおぉーーーーー!

そんな僕の気持ちも知らないで、ツキツバさんは周りの景色に驚くばかりで……
「ううむ。やはり解せぬ。『ここ』は色も風もまるで江戸と違う。如何なる書にも見覚えが無い文字!」
何でありきたりな看板を見て驚くんだろう?
「……カエル?」
何で角蛙を見て首を傾げるんだろう?
「また変な生き物!」
何で翼蜥蜴を見て目を見開くんだろう?
何でいちいち『初めて見た』みたいな反応をするんだろう?
そうこうしている内に、ツキツバさんは勝手に結論づけた。
「ならば……この世界は……某の生きていた世界とは……別の世界?」
そして、ツキツバさんが思いついた結論をツキツバさん自身が否定した。
「……は、わはははははははは!いやいや!ありえぬからそれだけは!どうやら某、寝ぼけているな!?」
何?そのノリツッコミ?
やはり、ツキツバさんの様な変人より勇者セイン様に聖武具をお渡しした方が良いのでは?
いくら魔族から村を救ってくれた命の恩人だからって―――
「え?……うわあぁーーーーー!?」
その時、僕の脚に何かが絡まって……何時の間にか僕は逆さ吊りにされていた。
どうやら、僕は肉食樹トレントの根に捕まってしまったらしい。
「木が喋ってるーーーーー!?木に顔が付いてる!」
運悪くトレントに襲われたのは確かに不幸だよ。でも、それにしては驚き過ぎでは?
「ホホウ、動けるナ。洗練された動きダ。秘境漁りを生業とスル者
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ