第三百二十話 州の南から北へその二
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「あれを回収してな」
「勢力の金庫に入れますか」
「そうしよな」
「それでは」
サンダーバードも頷いた、そうしてだった。
トウェインは金塊を回収するとロサンゼルスに戻った、そして定刻まで仕事をしてそれから自宅に帰ったが。
自宅で一緒に夕食を摂ったロサンゼルスの市長は彼にこんなことを言った。
「このお家でいいのですね」
「満足してるで」
トウェインは平目のムニエルを食べつつ応えた、他には鮪のカルパッチョやシーフードサラダ、海老や烏賊のアヒージョ、シーフードグラタン等がある。
「わいは」
「そうですか」
「あれか、勢力の棟梁の家としては質素か」
「そう思いましたが」
「一人暮らしには結構な広さやで」
トウェインは笑って応えた。
「プールもあるし人が来てお掃除や食事も作ってくれるし」
「快適ですか」
「これ以上はないまでな」
今度は酒、白ワインを飲みつつ答えた。
「ほんまな」
「トウェイン様が言われるならいいですが」
「別に宮殿とかな」
「そうした場所にはですか」
「住むつもりないしな」
「そうなのですね」
「一人で暮らすにはな」
それにはというのだ。
「むしろこれでな」
「過ぎたるものですか」
「そう感じてるわ」
「そうなのですね」
「一人暮らしやで」
トウェインは市長にこのことを強調した。
「そやからな」
「このお家でもですか」
「部屋かなり余ってるし」
「そうなのですね」
「プールはあってもな」
それでもというのだ。
「わいは使ってへんわ」
「トウェイン様ご自身は」
「あまりな」
「そうなのですね」
「水泳もトレーニングやから」
その一環だからだというのだ。
「お家の中にジムもうけて汗流して」
「プールでもですね」
「泳いでるけどあまりな」
「使われてないのですね」
「それで近所の子供達に使わせてる」
そのプールの方を見て話した。
「そうしてるわ」
「そうなのですね」
「ああ、毎日は使ってへんで」
プールはというのだ。
「ほんまな」
「そうですか」
「ほんまわい一人やとな」
「このお家は広過ぎますか」
「そう言ってええわ」
トウェインはムニエルを食べそれからよく冷えた白ワインを飲んだ、そうしてから市長にあらためて話した。
「ほんまな」
「そうなのですね」
「そやからな」
それでというのだった。
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