第四十一話 深き者共その三
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「混沌というな」
「その世界の神々やな」
「法や文明や秩序とは別の」
そうしたというのだ。
「神々や」
「そうした存在やな」
「最初私はクトゥルフの神々が世界を脅かすと思ったが」
「その話を聞いてやな」
「あの神々も世界を司ってると聞いてな」
それでというのだ。
「ちゃうとわかった」
「そやな」
「そしてこの塔にもな」
ここにもというのだ。
「降臨してる」
「そういうことやな」
「そや、それでな」
「強いな」
「相当にな、ただな」
ここでリーはこうも言った。
「アザトースさんとかヨグ=ソトホースさんとかな」
「あの神話の主神さん達やな」
中里が応えた。
「まさに」
「そうした神々はな」
「まだ出んな」
「上の階段に出て来る」
そうした神々はというのだ。
「まだな」
「そやな、塔の資料を読んでもな」
「まだ先や、特にな」
「特に?」
「私が混沌の神々で一番警戒してる」
そうしたというのだ。
「ナイアーラトホテップさんはな」
「まだ出て来んか」
「それがな」
「有り難いか」
「あの神霊さんは強いだけやない」
ただそれだけではないというのだ。
「混沌の神々は知力自体は高いが」
「あの神霊さんは特にやな」
「高い」
その知力がというのだ。
「ほんまな」
「そうやな」
「そやけどな」
「本能、無意識的な行動やな」
「言葉を発して術を使っても」
その高い知力を用いてというのだ。
「思考や行動はな」
「そうしたものやな」
「他の神霊さんとはちゃう」
そうしたところがというのだ。
「文明や理性とはな」
「また別の存在やな」
「他の神霊さん達は秩序の中におられるな」
「邪神とか魔王、魔神と言われる方々もな」
中里はそうした神霊達特にキリスト教でグリモワールで区分されている七十二柱の魔神達のことを思い出してリーに答えた。
「そやな」
「サタンさんの下におられてもな」
リーも彼等のことを思い出して話した。
「秩序を絶対とするな」
「そやな」
「悪魔は悪か」
リーはこの定義も話した。
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