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夢幻水滸伝
第三百十九話 ロサンゼルスからはじまるその十五

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「絶対に」
「左様ですね」
「ああ」
 間違いなくとだ、また答えたのだった。
「そんなことはな」
「ですが星の方のお強さは神霊の域に達されているので」
「生身でそのまま乗っても平気やな」
「左様です」
「それで空でも戦えるな」
「存分に。翼を持っている種族の方や術や道具を用いればそのままでも空を飛べますが」 
 それでもというのだ。
「乗りものの神具に乗られますと」
「より有利に戦えるか」
「そうなのです」
「成程な、ほなな」
「これからもですね」
「戦の時は自分に乗ってな」
 そうもしてというのだ。
「そしてや」
「戦い」
「移動もな」 
 こちらもというのだ。
「今みたいにや」
「役立てて下さいますか」
「これからもな」
「そのご期待に添います」
 これがサンダーバードの返答だった。
「努力します」
「その努力がや」
「大事ですね」
「ああ、ほな努力をな」
「していけばいいですね」
「わいも努力するしな」
 トウェイン自身もというのだ。
「それでや」
「私もですね」
「一緒にな」
「やっていくことですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「そうしていこうな」
「私はご主人様の神具であり」
「頼りになる仲間でもある」
「そうなるのですね」
「そういうことや」
 笑顔での返事だった。
「それでや」
「これからもですね」
「何とか頼むで」
「移動や戦以外のことでもですか」
「ああ、確かにその二つが大きいけどな」 
 サンダーバードの仕事はというのだ。
「それだけやないわ」
「他にもありますか」
「何かあったらアドバイスもな」
 これもというのだ。
「してもらう時もある、話すだけでもや」
「いいですか」
「ここからヒントが出ることもあるしな」
 それでというのだ。
「ええわ」
「そうですか」
「そやからこれからな」
「何かとですね」
「頼むで」
「そこまで言って頂けるなら」
 それならとだ、サンダーバードも笑顔になって応えた。
「宜しくお願いします」
「ほなな」
「はい、ではロサンゼルスが見えてきましたので」
「ああ、それで戻ったらな」
「これからですね」
「また政をするで」
 トウェインも笑顔で言った、そして空からロサンゼルスの街を見た。街は夕刻が近付き赤くなってきている空の下で夜の灯かりを点そうとしていた。


第三百十九話   完


                 2023・8・23
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