第百話 彼岸を過ぎてその八
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「大変なことになってるしな」
「麻薬組織が凄い力を持ってたりしてね」
「コロンビアとかな」
「何か軍隊まで持って」
「手出せないらしいな」
「政府もね」
「そんな連中がのさばって」
国によってはというのだ。
「ボロボロになる人もな」
「多いのよね」
「スラム街とか行ったら」
そうした国のというのだ。
「もうな」
「酷いらしいわね」
「そうした国にはな」
「日本なって欲しくないわね」
「麻薬が普通にあって」
広く出回っていてというのだ。
「中毒の人が多いなんてな」
「それだけで嫌よね」
「ああ」
実にと言うのだった。
「本当にな」
「そう思ったら」
「余計にな」
それこそというのだった。
「麻薬はな」
「やるものじゃないわね」
「だから俺はな」
かな恵に強い声で言い切った。
「何があってもな」
「麻薬はしないのね」
「ああ」
ここでも強い声で言い切った。
「何があってもな」
「それがいいわね」
「あんなのやって幸せになれるか」
麻薬に手を出してというのだ。
「そんなことはな」
「有り得ないわね」
「絶対に長生き出来ないだろ」
成海はまたこのことを指摘した。
「身体も心もボロボロになったらな」
「間違いなく長生き出来ないわね」
「一回やったら一週間寝ないでいけるって」
覚醒剤がそうだという、その間気分が極めて高揚し身体にも心にも活力がみなぎっている様に感じるという。
「それってな」
「一週間寝ないだけでね」
「相当なものでな」
それでというのだ。
「そんな風にさせるものだってな」
「とんでもないものよね」
「一週間寝ないってどれだけ身体に負担かけるんだ」
この行為はというのだ。
「そうさせるものだってな」
「身体に悪いわね」
「二重の意味でやばいからな」
こう考えられるからだというのだ。
「絶対にな」
「やるものじゃないわね」
「そうだろ、そんなものよりも俺は」
「お酒ね」
「お酒飲んで」
そしてというのだ。
「満足だよ」
「それでなのね」
「もうな」
「充分ね」
「他のこともあったらな」
「今お話したことね」
「かな恵もいるしな」
彼女を見て笑って言った。
「麻薬なんてな」
「やる必要ないのね」
「ある筈ないさ」
それこそというのだ。
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