第百話 彼岸を過ぎてその五
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「だからな」
「美味しいのね」
「ああ、誰に料理部じゃないな」
「そう言ってくれて嬉しいわ」
かな恵にしてもだ、実際に今かな恵は笑顔になっている。
「じゃあ明日もこれからも」
「お昼作ってくれるか」
「喜んでね、しかしな」
「しかし?」
「納豆を入れるのはな」
これはというのだ。
「止めてくれよ」
「いたみやすいからね、納豆って」
「特に今みたいな季節はな」
「そうよね」
「納豆も好きだけれどな」
それでもというのだ。
「お弁当にはな」
「向かないわよね」
「ああ」
どうしてもというのだ。
「だからな」
「私もそのこと知ってるし」
「お弁当に納豆は入れないな」
「私も食べるけれど」
納豆はというのだ。
「けれどね」
「お弁当も入れていいのと駄目なのあるよな」
「どうしてもね」
「特にまだ暑いからな」
「いたみやすいものはね」
そうした料理、食材はというのだ。
「避けないとね」
「そうだよな」
「身体をよくするものなのに」
お弁当ひいては食事はというのだ。
「それでね」
「食って身体壊したらな」
「本末転倒よ」
「そうだよな」
「だから私もね」
かな恵もというのだ。
「お弁当にはよ」
「納豆入れないか」
「他のいたみやすいものもね」
「そうしてるんだな」
「特に夏今の季節だってね」
「入れないな」
「そうよ、ただ納豆はね」
「俺もかな恵も好きだな」
「あの匂いも」
納豆独特のそれもというのだ、この強烈な匂い故に納豆を嫌う人が多いのもまた否定出来ない事実である。
「糸引いてるのもね」
「慣れるとかえってな」
「いいわよね」
「昔関西じゃ食わなかったらしいな」
納豆はというのだ。
「何でも」
「そうみたいね」
「昔はそうだったんだな」
「あくまで昔はね」
「今は違うか」
「ええ、今はね」
「俺達も食ってるし」
成海は自分達のことも話した。
「スーパー行ってもな」
「普通にあるわよ」
「そうだよな」
「コーナーまであるし」
納豆のというのだ。
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