第159話(最終幕終了)
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”零の至宝”キーアの説明を聞いてある程度理解したローゼリアは重々しい様子を纏って呟き、シズナは静かな表情で呟いた後真剣な表情を浮かべて訊ねた。
「私にとっても想定外の事態になったとはいえ、こうなってしまった以上貴方達にとっての並行世界のイシュメルガを滅ぼして、リィン達を助けてあげて。リィン達を助ける為に私も責任を取って、少しだけ力を貸すよ。」
「ほえ!?」
「何……!?」
「それは別にいいけど、まずは並行世界のリィン君達の状況をあたし達に教えてよ!あたし達は並行世界のリィン君達は”全ての元凶を滅ぼす為に犠牲になる確率が高かった”という事しか知らないのよ?」
「そうだね………まずは、並行世界のリィン達が自分達を犠牲にしてまで滅ぼした”全ての元凶”が今もなお滅んでいない事を含めた事情を知る必要もあるだろうね。」
シズナの問いかけに対する”零の至宝”キーアの答えを聞いた幽体のミリアムとクロウが驚いている中エステルはヨシュアと共に真剣な表情で事情の説明を要求した。そして幽体のクロウとミリアムは自分達の世界でのオズボーンやイシュメルガとの決着後の事を話した。
イシュメルガに勝利した事によってイシュメルガの持っていた力と同時にイシュメルガの悪意である呪いそのものを一身に受けたリィンはヴァリマールもろとも黒の持つ呪いに蝕まれることになった。
しかしそれは、呪いを葬り去る絶好の機会であった。そう判断したリィンはヴァリマールごと大気圏外に飛び立った後、何もない宇宙空間でイシュメルガとの喰らい合い――――――『無限相克』を続けていて、ゼムリアでの”相克”が終わった事でそれぞれ消滅の時が近かったのでリィン達と共に大気圏外へと飛び立ったクロウとミリアムは”喰らい合い”を続けるリィンが己の意識を保てるように、傍で応援を続けていた事を説明した。
「そ、そんな……!”そちら”のリィンさん達は”全ての元凶”を滅ぼす為に――――――世界を救う為に、そのような悲惨な運命に陥ってしまうなんて……!」
「リィンさん………おねえちゃん………」
「”そちら”の私達はさぞ無力感や絶望を感じているだろうね………――――――だったら、私達が代わりに彼らを救い、真のハッピーエンドを”そちらの私達”に届けてあげようじゃないか!」
「はい……!」
「”そちら”の私達の無念は、私達が晴らしてみせる……!」
「問題は”救い方”だな。」
「幽体の二人の救い方には見通しがついているが、イシュメルガに侵食されているリィンをどうやって救うかだな………」
事情を聞き終えたアルフィンは悲痛そうな表情を浮かべ、アルティナは辛そうな表情を浮かべてそれぞれ異形のヴァリマールと幽体のミリアムを見つめ、疲れた
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