第百二十一話 毎日見たいのでその一
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第百二十一話 毎日見たいので
こっそりとだった。
咲は近藤の写真をスマートフォンで撮った、交番を少し離れた場所から見ながら彼が出たところで撮影した。
そしてだ、その写真をだった。
画像に保管した、そうしてその画像を時間があると見ていたが。
やたらとスマートフォンの画像を見るのでだ、クラスメイト達は言った。
「前からおやって思ったけれど」
「ええ、咲っちちょっと変よね」
「交際してる人いる?」
「いや、いないでしょ」
「そんなお話ないし」
「聞かないしね」
「けれどね」
咲を見ていると、というのだ。
「何かおかしいわよね」
「そうよね」
「それは感じるわよね」
「お話してもおかしいし」
「お巡りさんのこととか」
「スマートフォンやけに見てるし」
「何かあるわね」
こう話してだ、咲に聞いたが咲の返事は決まっていた。
「べ、別にね」
「何もないの?」
「そうなの?」
「そうよ」
こう言うのだった。
「これといってね」
「そう?」
「そうは見えないけれどね」
「明らかに何かあるでしょ」
「今の咲っちは」
「そうでしょ」
「だから何もないから。というか付き合ってるなら」
本音をここで言うのも常だった。
「もっと忙しいでしょ」
「あっ、確かに」
「デートや何だって」
「忙しいわよね」
「彼氏さんいる人ってそうよね」
「自然とね」
「私学校とアルバイトにってね」
交番に行っていることは隠して話した。
「あるしね」
「そういえばそうね」
「咲っち部活も入ってるし」
「何かと忙しいし」
「そこに彼氏さんがいるとね」
「もっと忙しくなるわね」
「もう余裕なんてね」
実際に近藤と付き合った場合あれをしたいこれをしたいとあれこれ想像しつつクラスメイト達に話した。
「ないわよ」
「そうよね」
「言われてみればね」
「そうなるわね」
「だからよ」
それでというのだ。
「まだ付き合うなんて」
「そんなことはないのね」
「じゃあ咲っち今フリーね」
「そうなのね」
「そうよ」
まさにというのだ。
「まだね」
「さっきもまだって言ったけれど」
「咲っち候補者いる?」
「ひょっとして」
「そうなの?」
「あっ、何ていうか」
自分の二度の失言に気付いてバツの悪い顔になって言った。
「誰とは言えないけれど好きな人はね」
「遂に言ったわね」
「咲っちもそんな人いるのね」
「そうなのね」
「ちょっとね、物凄く恰好いい人なのよ」
白状、観念した様になって皆に話した。
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