暁 〜小説投稿サイト〜
オズのカリフ王
第十幕その六

[8]前話 [2]次話
「ですから」
「何度もであるな」
「読まれることです」
「それがよいな」
「そして百度読めば」
 本をというのです。
「もうかなりです」
「理解出来ておるか」
「そうなっています」
「読書百篇じゃな」
「その通りです」 
 まさにというのです。
「ですから」
「それでじゃな」
「どんどん読まれて下さい」
「聖書もじゃな」
「そして他の本もです」
「一度よりもな」
「二度三度とです」
 そしてというのです。
「百回も読みますと」
「いいな」
「はい、ですから」
「聖書も読んで」
「他の本もです」
「ではそうするか」
「是非共」
 天使さんは笑顔で応えました。
「そうして下さい」
「ではな、しかし聖書はファンタジーとしてもな」
 それでもというのです。
「面白いのう」
「そういえばそうであるな」 
 ドワーフ王も同意しました。
「あの書は」
「こう言うと真面目なキリスト教徒の者は怒るであろうが」
「それでもな」
「読んでも面白い」
「多くのことを学べるだけでなくな」
「物語も登場する人達もな」
「実に面白い」
 そうだというのです。
「これからどうなるか」
「気になるのう」
「ギリシア神話や北欧神話もそうであるがな」
「左様、神話も読んで面白い」
「面白いから余計に読みたくなる」
「そうであるな」
「その好奇心は大事ですね」 
 天使さんはノーム王とドワーフ王に微笑んで応えました。
「確かに聖書を物語として面白いと言うことは」
「真面目なキリスト教徒としてはな」
「憚れるものがありますが」
「それでもじゃな」
「はい、面白いことはです」
 このこと自体はというのです。
「それで読んで頂くことになるので」
「よいか」
「そうでもあります」
「そうなのじゃな」
「はい、ではノーム王もですね」
「これからもな」
 ノーム王は笑顔で応えました。
「聖書も読むぞ」
「そうされますね」
「楽しませてもらう」
 笑顔での返事でした。
「わしもな」
「キリストがいなければ」
 ドワーフ王もしみじみとして言いました。
「オズの国も多少違っていたのう」
「オズの国はキリスト教だけじゃないけれど」
 トロットが応えました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ