第十幕その二
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そして大勢の天使の人達がいてです、どの人達も金色に輝く鎧兜で武装して剣や盾を持っていて警備やお仕事それに鍛錬に精を出しています。
それを見てです、ビリーナは言いました。
「大きさといい中にいる人達の多さといいね」
「どうしたの?」
「いえ、ここが本城と言われてもね」
それでもとです、ビリーナはポリクロームに答えました。
「そうなのねってなるわね」
「そうね、このお城も立派ね」
「全部で七つあります」
天使さんはビリーナ達に言ってきました。
「こうしたお城が本城を含めて」
「そうなのね」
「本城が日曜日のお城で」
それでというのです。
「このお城は月曜日のお城でして」
「わかったわ、次は火曜日ね」
「その通りです」
天使さんはビリーナの言葉に笑顔で頷いてくれました。
「そして水曜日木曜日となって」
「金曜日土曜日ね」
「そうなっています」
「一週間ね」
「一週間の分です」
まさにというのです。
「我々のお城はお空にあります」
「そうなのね」
「その七つのお城をです」
「私達は見せてもらうのね」
「左様です」
「いいことね、最初のお城もよかったけれど」
ビリーナは嬉しそうに言いました。
「けれどね」
「このお城もいいですね」
「素敵よ」
こう天使さんに答えました。
「凄くね」
「それは何よりです、ではこのお城もじっくりと見て頂き」
そうしてというのです。
「そのうえで、です」
「楽しめばいいのね」
「はい、音楽もお食事も用意しますので」
「そうしたものも楽しんで」
「満喫して下さい」
この言葉通りにです。
皆はお城の中を見させてもらってです、さらにでした。
聖堂で天使の人達の合唱団による讃美歌も聴かせてもらいました、ノーム王はその讃美歌を聴いた後で言いました。
「ううむ、何という壮麗さか」
「そして神聖さか」
ドワーフ王も唸って言いました。
「全く以てな」
「素晴らしいのう」
「心が洗われる様であるな」
「全くじゃ」
ノーム王はドワーフ王の言葉に頷いました。
「これ以上はないまでにじゃ」
「聖なる気持ちになれたな」
「うむ、思えばな」
ノーム王はこうも言いました。
「わし等はかつてはな」
「こうした音楽もじゃな」
「聴いたことがなかった」
白い大聖堂の中にあるパイプオルガン、合唱団の人達が歌う音楽を奏でたそれを見つつドワーフ王にお話しました。
「そしてな」
「それがであるな」
「うむ、今思うとな」
反省する様に言いました。
「こうしたものに触れずな」
「悪いことばかり考えておったな」
「いい教えにもな」
「触れたことがなくじゃな」
「考えることもじゃ」
こちらもというのです。
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