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色々と間違ってる異世界サムライ
第1話:月鍔ギンコの転送先は……
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白い!異国の武器に挑んで散るも一興!」
「撃て、撃てえぇーーーーー!」

だが、その後の某の記憶が曖昧なのです……

東軍の鉄砲隊に戦いを挑んでから関ヶ原での合戦が終わるまでの某の記憶がございません……

ただ言える事は……気付けは全てが終わっていた……
……それだけです。

どうやら……敵の鉛球が鉢金に当たってそのまま意思を失っていた様です……

「誰ぞ……生きている者は!?誰ぞおりませんか!?」
だが……返事は無い……
「戦は!?西軍は勝ち申したか!?」
……まさか……某を差し置いて皆……
「あぁあ……全て骸か……?1人残らず!」
彼らはみな務めを全うしたのだ。
誇りの為に命擲つ一兵卒となり、死ぬまで戦い抜いた……正に武士の死に様だった!
……某を除いては……
「某には、そこもとらが輝いて見えます!某1人除け者は嫌ですぅーーーーー!わああ……うわあぁーーーーー!」

某は死に場所を失った……
それでも『誉高き討死』への未練断ち切れず、辻斬りの真似事をして某に武士の死を与えてくれる最上の敵を誘き寄せようとしたが……
「聞いたか?剣鬼の噂」
「聞いた聞いた。なんでも関ヶ原の落ち武者だってんだろ?」
「戦に敗けた上に生き残っちまって、死に場所を探してるんだってな?」
「馬鹿だなー。折角拾った命、面白可笑しく生きりゃ良いのによー」
「で、そんなに強いのか?」
「そいつが戦うの観たぞ!ありゃあ産まれる世界を間違えた……化物だよ」
「アイツの勝利は、もう見飽きたなー」

そして……絶望の果てにお寺に逃げ込んでおりました。
「フム……死すべき時に死ねなんだ罪とは……業の深い」
「某を殺せる人間など、もうこの世にはおらぬのでしょうか?」
「忘れる事です!不毛な戦など。さあ、仏にお祈りなさい。血に塗れた貴女の人生も赦されましょう」
住職殿はそう言って下さるが、某は……違うのだ。
某も彼らの様に、熱く、戦いの果てに死にたいのです。
だから……
赦しはいらぬ!
敵が欲しい!
私が鬼なら、悪鬼羅刹の蔓延る地獄の世へ!
いっそ―――
「いいよ」
……え?
……今、大仏様が喋らなかったか?

「は……早く逃げるんじゃ!こっ……この村はもう……おしまいじゃあ!」
悲鳴!?それも老人のもの!
弱者を虐げる輩は侍として許せぬ!
「外道め!成敗いた……」
……は!?
ここは何処?
某は仏殿にいた筈では?
見慣れぬ建物、見慣れぬ着物、異形の生命……
……と言うか……衆道……?
「行け……いぎ……んああーーーーー!いぐあああああ!」

思い出すは父上に対して行った『桃太郎』に関する質問。
「父上はこの“鬼”と戦った事はありまするか!?」
「はっはっはっ、ギンコ、そんなものお伽
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