第二章
[8]前話
「この子達どうなるか」
「私が世話出来なくなったら」
「ご飯もなくなるし外に出て」
そうしてというのだ。
「交通事故に遭ったり保健所に連れて行かれたり」
「いいことはないわね」
「そうなる前にね」
是非にというのだ。
「そうしてもらいましょう」
「そうね、私も本当に歳だし」
母は娘の言葉にここで頷いた。
「それじゃあ」
「ええ、保護団体に連絡するわね」
「そうしてよね」
「あとはうちの人と一緒にやっていくから」
娘は自分の夫のことも話した、こうしてだった。
猫達は全て一旦保護団体に預けられボランティアで不妊や去勢の手術も受けてだった。一匹一匹心ある人達に里親に迎えられ。
実家には猫が一匹もいなくなった、だが娘は母に言った。
「こうしてね」
「ええ、皆幸せになったのね」
「お年寄りの一人暮らしで」
「猫が沢山いたら」
「こうした風にしないと」
さもないと、というのだ。
「かえってね」
「皆不幸になるのね」
「ええ、それでお母さんも」
母自身もというのだ。
「よかったらね、うちの人も娘もいいって言ってるし」
「一緒になのね」
「暮らさない?よかったらね」
「それじゃあね」
母はまた頷いた、そうしてだった。
今度は彼女がとなった、娘の一家と同居することになり。
幸せな老後を過ごせた、彼女も猫達もそうなった。
お婆さんと猫達 完
2023・10・19
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