第七百二十一話 蛇の天敵その五
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「存在しているのだ」
「そうなのですね」
「だから定義というものはな」
「絶対のものではないですね」
「そんなものは変わる」
強い声で言い切った。
「これまで話している通りな」
「その時その場所で、ですね」
「キリスト教の世界と同じだ」
「天動説ですね」
「ガリレイやコペルニクスによって覆されたが」
尚マルティン=ルターはコペルニクスの主張を一笑に付して終えている、そんな筈がないと言い切ったのだ。
「それを見てもわかることだ」
「定義は絶対ではないですね」
「それを理解することも重要だ」
「そうなのですね」
「連合そして他のものを見るにもな」
まさにというのだ。
「忘れてはならない」
「そうしたものですね」
「そうだ」
こう言うのだった。
「定義というものもだ」
「理解することですね」
「あくまでその時と場所のものでな」
「変わるものですね」
「その時と場所によってな」
それ次第によってというのだ。
「変わるのだ」
「そうなのですね」
「しかしだ」
大尉はどうにもという顔になってこうも言った。
「連合はな」
「その定義がですね」
「あまりにもだ」
「変わりますね」
「生物学においてもな」
そうしてというのだ。
「少なくともエウロパのそれはな」
「全く通じないですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「この国はな」
「そうした国ですね」
「生物学の面でもな」
「そしてそのことをですね」
「よく知ってだ」
そうしてというのだ。
「理解しないとな」
「駄目ですね」
「そうだ」
絶対にというのだ。
「私も今自分にだ」
「その様にですか」
「言い聞かせている」
こう言うのだった、そしてだった。
大尉は今度は黒い孔雀を観た、その烏の様な黒い羽毛を持っている孔雀を観つつこうも言ったのだった。
「この孔雀もな」
「黒い孔雀ですね」
「カラスクジャクという」
この黒い孔雀はというのだ。
「基本夜行性だ」
「そうなのですね」
「カラスアゲハと同じでな」
この黒い蝶と、というのだ。
「連合では人気が高い」
「そうなのですね」
「だからな」
それでというのだ。
「この孔雀のことも知っておくといい」
「連合にはこうした孔雀もいると」
「そうだ」
まさにというのだ。
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