第九十九話 寝られるだけでもその十五
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「普通科の陸上部だけでなくてね」
「商業科の方でも」
「同じ学園の同じことする部活だから一緒になることも多いけれど」
それでもというのだ。
「私だってね」
「ガン無視してるのね」
「昨日まで友達だって言っていた相手を平気で切り捨てた屑共ってね」
「高等部の陸上部でも嫌われてるのね」
「それで学園全体でもね」
「嫌われてるのね」
「人を自分達の都合で平気で切り捨てる連中なんて誰が信用するのよ」
理虹は口をへの字にさせて言った。
「絶対に無理でしょ」
「それで信頼されないで」
「行いが酷いってことでね」
「嫌われてるのね」
「振った人とそのお友達もね」
「そっちは皆女の人よね」
「人の心を踏み躙るみたいな振り方でその後攻撃してたから」
だからだというのだ。
「この人達もよ」
「嫌われてるのね」
「どれだけ残酷かね」
「それを周りに見せたから」
「幾ら嫌いだの思ってもよ」
それでもというのだ。
「そうしたね」
「残酷なことしたら」
「そんな人って思われて」
「嫌われるのね」
「ちなみに振られて裏切られた人は」
今は救われ幸せになったというこの人はというのだ。
「暫くまともに寝られなかったそうよ」
「ショックで不眠症になったの」
「家庭でも色々あったそうで」
こちらの問題のあってというのだ。
「それでね」
「不眠症にもなったのね」
「暫くまともにね」
「寝られなかったのね」
「そうみたいよ」
「そうだったのね」
「けれど今はね」
その人の現在の話もした。
「幸せにね」
「過ごしてるのね」
「それで寝られることもね」
「出来てるのね」
「そうみたいよ」
「それは何よりね、やっぱりね」
妹は腕を組み考える顔になって言った。
「人間寝られたらね」
「それならよね」
「それだけで違うわよね」
「それだけで幸せね、まあ振ったり裏切った連中はね」
「まともに寝られなくても」
「周りに言われて」
自分達がしたことをだ。
「ストレスになってそうなっても」
「自業自得ね」
「寝られないってそれだけで不幸でも」
それでもというのだ。
「碌でもない奴がそうなってもね」
「何も問題ないわね」
「そうよね」
「確かにね」
妹も否定しなかった。
「それはね」
「あんたもそう思うでしょ」
「ええ、いい人はよく寝られて幸せになって」
「悪い奴はね」
「よく寝られるっていうけれど」
悪い奴程よく眠る、とある映画のタイトルであるが妹は以前本でこのタイトルを目にしていて無意識のうちに思い出したのだ。
「けれどね」
「それはよね」
「なるものじゃないのよ」
「悪い奴こそ寝られなくなって苦しめ」
「そうよね」
「そうそう、悪
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