第九十九話 寝られるだけでもその十四
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「まあ色々とね」
「酷い人だったのね」
「それでその中にね」
「弟子の奥さん獲ったこともあって」
「それでよ」
その為にというのだ。
「ワーグナーはね」
「かなり評判悪かったのね」
「今も言われてる位だから」
「弟子の奥さん獲る様な人だって」
「恩人の奥さんと不倫してね」
尚その弟子の妻は彼の盟友であり理解者であったフランツ=リストの娘であった。このことからも言われている。
「そうした人で」
「ううん、そんな人はね」
妹もここまで聞いて言った。
「私だってね」
「信用出来ないでしょ」
「自分の彼氏さん獲られるって思ったら」
それならというのだ。
「傍にいて欲しくないわね」
「そう思うならね」
それならというのだ。
「いいわね」
「自分はしないことで」
「そうした人にも気を付けてね、まあ私修羅場はね」
「ああ、そうしたことで起こる」
「そうした場面に出くわしたことはないわ」
「それはいいことね」
妹もそれはと頷いた。
「そんなの見たことないことは」
「そうでしょ、ただやっぱりね」
「そうしたことで修羅場もあるのね」
「みたいよ、八条学園でもね」
妹に少し真面目な顔で話した。
「三角関係とかで起こったね」
「修羅場が」
「そうみたいよ、私達の学年でもね」
「あるのね」
「ええ、誰と誰がってことは聞いていないけれど」
それでもとだ、理虹はさらに話した。
「あるみたいよ」
「ううん、そんな経験したくないわ」
「そこは気を付けてね」
「彼氏さん出来ても」
「中には無茶苦茶悲惨なお話あるでしょ」
理虹は顔を真剣なものにさせて話した。
「ほら、振られて裏切られて」
「ああ、あのお話ね」
妹はその話を聞いてすぐにはっとなった顔で応えた。
「酷いお話よね」
「遠井さんのことね」
「あの人今はちゃんとした人と交際していて本物のお友達もおられて」
「幸せだけれどね」
「物凄く酷い目に遭ったのよね」
「友達と思っていた二人にある人に告白する様に言われてね」
「実際にしたらこっぴどく振られて」
姉に合わせて話した。
「その後でけしかけた友達二人その振った人のお友達にあれこれ言われて」
「自分達の立場が悪くなってね」
「それでけしかけたのに縁切ったのよね」
「あんな奴と付き合うとどうなるかって言われてね」
振った相手の友人達にというのだ。
「それでよ」
「自分達が告白しろって言ったのに」
「掌返しでね」
「それでその二人今陸上部にいるのよね」
「高等部のね、部全体でいつもガン無視してるわよ」
理虹は軽蔑しきった顔で述べた。
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