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痩せ細っていた馬
第一章

[2]次話
                痩せ細っていた馬
 ミシシッピー州で馬の保護団体のスタッフをしているステファニー=ニルソン長身でがっしりとした体格で黒髪にアイスブルーの目を持つ彼女は連絡を受けて保護したその馬を見て思わず絶句してしまった。
 そのうえでだ、同じ施設のスタッフに言った。
「これはまたね」
「酷いですね」
「こんなに痩せ細って」
 その馬は顔の中央が白い茶色の雄馬だった、骨と皮ばかりになって顔だけ上げて寝そべって動こうとしない。
「命の心配もあるわね」
「飼い主に飼育放棄されて」
「虐待を受けてね」
「餓えて脱水症状にもです」
「なっているのね」
「はい、ただ新しい飼い主さんはです」
 同僚はニルソンに話した。
「見付かっているので」
「これからね」
「その人のところに連れて行きましょう」
「それまで大丈夫だといいけれど」
 馬、ダッシャーという名前の彼があまりにも弱っているのを見てだ。
 ニルソンは彼が今にも力尽きるのではと心から心配した、そのうえで彼を保護して里親のところに連れて行ったが。
 里親となったリー家の家族はすぐにだ、ダッシャーを清潔な場所に連れて行ってだった。
 水を与えた、そしてニルソン達の話を聞いてだった。
 彼に薬や栄養剤を与え体力を回復させていった、すると。
「もうですか」
「この通りです」 
 一家の主はダッシャーの世話に来たニルソンに話した、団体のスタッフも交代で毎日彼の世話に来ていてだった。
 今日はニルソンが担当だったのだ、ニルソンが来たのははじめてだったが。
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