第三百十八話 もう一人の覇者を見てその八
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「特撮とかアニメに出て来る」
「あと漫画とかラノベとか」
「人をだましたり踏み躙ったりな」
そうしたというのだ。
「私利私欲で利用したり切り捨てたり」
「外道な行いを繰り返す輩ですね」
「そういうモンやろ」
こう言うのだった。
「起きた世界のアメリカではその辺り単純かも知れんけどな」
「例えばアメリカが正義で」
ルイーザが言ってきた。
「アメリカの敵が悪ですね」
「ソ連とかな」
「まあソ連は実際恐ろしい弾圧や虐殺をしてましたさかい」
「悪と言うてもよかったな」
「スターリンの頃は」
「ああ、しかしほんまもんの悪は」
それはというと。
「例えば自分の正体を知られん為に自分の娘を殺そうとする様な」
「そんな奴ですね」
「起きた世界の日本の漫画で出て来たやろ」
「スタンドを使う漫画の第五部ですね」
「そや、あの物凄い画力もや」
メルヴィルはこちらの話もした。
「あのシリーズのイタリアを舞台にした」
「あの時ですね」
「あのシリーズの悪役はな」
「碌でもない悪い奴が出ますね」
「ああした連中がほんまもんの悪で」
それでというのだ。
「さっきソ連の名前出たけどソ連擁護して醜い居直りとか発言繰り返した」
「ああ、日本の学者で多かったんですよね」
ギンズバーグは所謂進歩的知識人と言われた戦後日本の論壇や学界を支配した連中のことだとすぐにわかって言った。
「そうですよね」
「ああ、踏み躙られてる人がおってもな」
「逆にそうなっている人を貶める様な」
「そんな連中こそな」
ハンガリー動乱の時法政大学総長にもなり東京大学教授として知られた大内兵衛はソ連の批判をせず逆にハンガリーを百姓国なぞと罵った、世界という雑誌の対談でのことだ。こうした輩が堂々と大手を振って歩いていたのが戦後日本の知識人の世界だったのだ。
「悪やろ」
「卑怯、卑劣、下劣な」
「邪悪と言うしかないな」
「そうした輩共こそですね」
「ほんまもんの悪でな」
「敵味方になっていても」
「別にそれでや」
こうしたことでというのだ。
「善悪はな」
「決まらへんですね」
「そやろ」
こう言うのだった。
「別に」
「そやからトウェインさん達はですね」
「悪やない、例えこれからどうなってもな」
「そういうことですね」
「もっと言えばアメリカ以外の勢力の連中もな」
彼等もというのだ。
「悪やないわ、というかええ連中ばかりやろ」
「実は僕今佐藤兄妹に漫才教えてもらってます」
ギンズバーグは笑って話した。
「黄さんからメイドの極意とか教えてもらって」
「漫才はええけどメイドってな」
メルヴィルはそこに突っ込みを入れた。
「男の娘か」
「それで」
「まあ個人の趣味やがそっち
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