第6話
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極大爆裂呪文《イオナズン》がぶつかり合い、大規模な爆発が起こった。
「……どっちが勝ったの?」
徐々に薄くなる爆煙を静かに見守るアバンとレイラ。
「ふっ」
だが、アバンの期待は見事に撃ち砕かれた。
「どうした?カール城での初対戦の方がまだ痛かったぞ」
(そんな!アバンストラッシュが……効かない!?)
一方のアバンは、放った瞬間に嫌な予感がしていた。
(……そうだ。何かが心の中に引っ掛かってた。やはりアバンストラッシュはまだ!)
そして、アバンの心中を察したかの様に口を開くハドラーちゃん。
「つまり。何かが足りないと言う確信があったって訳だ?」
「!?」
レイラがとっさに影女の時の姿となってハドラーちゃんに襲い掛かるが、覇者の剣で簡単に防がれてしまった。
「速度は超一級品だが、重さが足りんな。そんな事では、ロカの様な俺の腕を斬り落とすは……出来んぞ?」
「……アバン様……同時に攻撃を……」
「ええ……!」
「さぁ、どちらから来る?それとも2人で戦うのか?」
一方、トロルとギガントを次々と叩きのめすロカとマトリフを視て溜息を吐くガンガディア。
「工夫が無い戦い方だな。これだから巨人族は馬鹿にされる」
呪文はおろか闘気術すら使用しない力任せな技では、確かに極めやすいが技数は少なくなりがちになる。
故に、ガンガディアは自らを鍛え直して来たのだ。
「……私がやろう……」
真打登場とばかりに前に出るガンガディアに反し、マトリフはロカとの共闘を避けた。
「ロカ!お前はアバンと合流しろ!」
「!?こいつ相手に1人で大丈夫なのかよ?」
「俺よりアバンとレイラの心配をしろ!」
強情に共闘を避けるマトリフを見てなすべき事を悟ったロカは、立ち塞がるトロルに飛び蹴りを見舞いながらアバンの許へと向かった。
「そっちは頼んだぜ!」
それをあえて追わないガンガディア。
「……まあ、良いだろう。君さえアバンと分断出来れば、私は満足だ」
「俺を買い被ったって、何も出ねぇよ」
ガンガディアがふとマトリフに質問をする。
「さて、前回の戦いを踏まえて、デカブツのトロルは君とどう戦うと思うかね?」
マトリフが苦笑しながら答えた。
「強力な呪文を放たれない様、魔力を高める隙を与えず、常に接近して戦うだろうな。ちょっとでも小突ければ、そっちの勝ちだ」
それを聞いてクスッと笑うガンガディア。
「安心した……私の結論と同じだ」
飛翔呪文でガンガディアとの距離を広げようとしたが、生憎、ガンガディアも飛翔呪文を使用した。
(あーもう!これだから頭の良い奴は面倒なんだよ!)
サババの再戦が続く中、1周目は侵略未遂者止まりで終わった男が無数のドラキーと多数のこうもり男を使っ
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