女の勘
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与えているだけ感謝してほしい、だろ?」
意見が割れるものもいる中ではあるが、全員やるべきことは決まっているのか特に争う気配もない。ただ、そんな状況でも不機嫌さを隠さないものもいるが。
「そんなに不服かい?」
「・・・いえ、作戦には何も」
「じゃあ・・・今回の人選が嫌なのかな?」
リーダーと思われるその人物からの問いに無反応を貫く人物。それを肯定と受け止めつつも、彼は嫌な表情を見せることはしなかった。
「そんなに俺が嫌いなら外れようか?」
わざとらしく対象と見られる人物がそう問いかけるが、その表情は答えをわかっているからか、不敵な笑みを浮かべていた。
「気にすることはないよ。君の力は貴重だ。予定通りに動いてくれればいい」
欲しかった回答を得られたことで満足げな表情を浮かべたそいつはいまだに不満さを隠そうともしない存在を一瞥し、背中を向ける。
「どうやらあちらの方でも動いている者もいるようだが、気にすることはない。君たちには力があるからね、予定を崩すことはしないよ」
慌てる様子もなく淡々とそう告げる存在。それに対し他の者たちも同様なのか、誰一人として取り乱している者は見受けられなかった。
(予定通り・・・ね。そううまくいくのかなぁ?)
ただ一人、何かを企んでいるのかわずかに表情が崩れた者もいたが、それに気が付いていたリーダー的な存在もすぐ近くにいた不機嫌そうな者も何も突っ込まない。それすらも織り込み済みのようにすら感じられるほど、彼らには余裕が垣間見えるのだった。
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