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星河の覇皇
第八十五部第一章 国防省への忠告その五十八

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 いただきますをしてから共に食べはじめた、カバリエは孫娘のマルグリットが作ったそれを一通り食べてから言った。
「私の思った通りよ」
「美味いんだな」
「ええ、これまで以上にね」
「腕を上げているんだな」
「そうなっているわ」
 まさにというのだ。
「素晴らしいこともね」
「普通だろ」
 作った本人はこう言う。
「これ位な」
「そう言えるならよ」
「いいのかよ」
「そうよ、自分でまずいとは思わないでしょ」
「そこまではな」
 思わないとだ、孫娘も答えた。
「あたしも」
「それだとね」
「いいんだな」
「そこであんたがまずいと言えば」
 自分で作った料理をだ。
「もう確実にね」
「失敗か」
「けれどこんなものだろって言ったわね」
「そう言ったらか」
「あんたの場合は成功しているのよ」
「よくそんなのわかるな」
「あんたのお祖母ちゃんよ」
 だあからだというのだ。
「わかるわ」
「そうなんだな」
「そう、お祖母ちゃんならね」
「血縁だとか」
「ええ、ただわからない人もいるわね」
 血縁でもというのだ。
「それでもね」
「そんな人もいるんだな」
「いるわよ」
 実際にというのだ。
「無神経で頭がよくないとね」
「そうしたこともわからなくてか」
「それでね」
 その為にというのだ。
「わからなくて」
「それでか」
「変なことを言ったりやったりするのよ」
 そうだというのだ。
「そういえばあたしな」
「お祖母ちゃんからよね」
「ああ、これといってな」
「おかしなことされていないわね」
「言われたりとかな」
「わかっているつもりよ。ただね」
「ただ?」
「一番わかっているとはね」
 その様にはというのだ。
「言わないわ」
「そういえば祖母ちゃんあたしにも他の子にも言わないな」
「孫にだけじゃないわよ」
 カバリエはパエリア、貝や海老が入ったそれを食べつつ話した、孫娘が作ったそれは赤ワインによく合い実に美味い。
「子供にもね」
「言ってないんだな」
「一番わかっているとか全部わかっているとか」
「言わないんだな」
「人は多面的なものよ」
「だからか」
「お祖母ちゃんが見ているのは一面でしかないのよ」
 子供にしても孫にしてもというのだ。
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