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八条学園騒動記
第七百二十話 夜の鳥達その九

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「三年先すらだ」
「闇と言われる位で」
「未来はわからないのだ」
「そんな未来のことを今の時点の者で話しても」
「時間の無駄でしかない」
「それで未来を舞台とした漫画等の設定をあれこれ言っても」
「出来ないだの無理だの言ってもな」
 そうしてもというのだ。
「子供の夢を壊すどころかな」
「時間の無駄でしかないですね」
「子供がそんなことで夢を壊されるか」
「そうはならないですね」
「そんな下らないことを言って文章にしてもだ」
「意味はないですね」
「そういうことだ、連合にはそうしたことを得意気になって行う愚か者もいるが」
 柳田算数という男である。
「それで生計を立てている」
「そんな下らないことをしてですね」
「そしてだ」
「ネットの広告や本の印税で、ですか」
「暮らしているが」
「さぞかし馬鹿にされているでしょうね」
 上等兵もそのことは容易に察することが出来た。
「連合の者の殆どから」
「そうなっている」
「やはりそうですね」
「世の中様々な才能の持ち主がいるが」
「その中にはですか」
「悪事の才能を持つ者もいてだ」
 窃盗なり詐欺なりのというのだ。
「下らない文章を書く才能の持ち主もいてな」
「その輩はですね」
「まさにその才能をだ」
 下らない文章、誰が読んでも時間の無駄にしかならないそれをというのだ。
「天才と言っていいまでにだ」
「持っている輩もいますか」
「そしてそれを遺憾なく発揮してな」
 そうしてというのだ。
「暮らしているのだ」
「無駄な一生を送っていますね」
「私もそう思う、こんなことで天才になるよりだ」
「普通に生きた方がいいですね」
「才能を発揮せずとも生きられる」
 世の中はというのだ。
「普通に働いてもな」
「特に才能を持っていない分野で働いても」
「それでもだ」
「生きていけますね」
「そうだ、その方がだ」
「そんなことで才能を発揮するよりもな」
 例えそれが天才と呼ばれるまでであってもというのだ。
「遥かにましだ」
「才能があっても」
「世の中に無駄なものはないというが」 
 しかしというのだ。
「これは流石にな」
「無駄なものですね」
「無駄な才能だ」 
 そうしたものだというのだ。
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