第三十九話 象の神その十三
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「彼はね」
「そうですね」
「けれどね」
そうした阿修羅王でもというのだ。
「僕達と今戦ったことを忘れないでいたら」
「勝てますね」
「君達ならね」
綾乃に象の顔をにっと笑わせて話した。
「出来るよ」
「そうですね」
「だからね」
ガネーシャはさらに話した。
「これからもね」
「塔を上がっていって」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「勝っていってね」
「そうしていきます」
「そういうことでね、じゃあ僕達はもう君達とは戦わないから」
敗れたからだとだ、ガネーシャは綾乃達にこのことも言った。
「安心して上に上がってね」
「そうさせてもらいます」
「それでその前にね」
「宿屋で身体を清めて」
「勝った宴を開いてね」
「休んで体力と気力を全快させて」
「行くんだよ」
こう言うのだった。
「いいね」
「やっぱりそうすることですね」
「君達は確かに強いよ」
ガネーシャが見てもだ。
「本当にね。けれどね」
「それでもですね」
「油断大敵だからね」
このことも戦うこともある神として言うのだった。
「くれぐれも」
「若し油断したら」
「この塔では全滅しても前に泊まった宿屋から再開となるけれど」
「神霊さん達が蘇らせてくれて」
「そうなりたくないよね」
綾乃に対して問うた。
「君達にしても」
「はい、それは」
綾乃もそれはと答えた。
「嫌です」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にだよ」
「油断はせんことですね」
「それにちょっとしたことでね」
こうもだ、ガネーシャは話した。
「リズムを崩して」
「調子がおかしくなりますね」
「そうもなるから」
油断せずともというのだ。
「このこともね」
「注意ですね」
「そうした時は出来るだけ早くね」
「リズムを戻すことですね」
「そのことも注意してね」
「そうさせてもらいます」
綾乃は一行を代表して慎んだ態度で応えた。
「ほんまに」
「そうしてね」
「これからもですね」
「進んでいってね」
「そうしていきます」
綾乃はガネーシャに約束した、そうしてだった。
一行はさらに上に上がっていくのだった、果てしないと思われる塔もそうして進んでいき頂点を目指すのだった。
第三十九話 完
2023・8・23
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