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神々の塔
第三十九話 象の神その八

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「日本では別にやねん」
「おかしないな」
「それで普通に出家されててん」
「後白河法皇にしても」
「あの方危なくなったら比叡山に入られてたし」
 源平の争乱の時であった、そうして難を逃れられていたのだ。
「まあ色々あった方やけど」
「今様がお好きでやな」
「それでやねん」
 そのうえでというのだ。
「仏教の信仰も篤くて」
「勿論神道もやな」
「信仰されてたで」
「そやな」
「それで何もやねん」
 日本ではだ。
「今でもほんまに」
「おかしないな」
「そう考えられてるで」
「神道の総本山の人が出家しても」
「お坊さんになられても」
「そやねんな」
「そうした国ってことで」
 日本はというのだ。
「わかってな」
「そうするしかないな」
「そやねん」
「そうしたことがわかるに随分時間がかかった」
 シェリルはこうも言った。
「ほんまな」
「そうなのよね」 
 アレンカールも言って来た。
「他の国から来た人から見たら」
「日本は宗教も独特や」
「そうなのよね」
「宗教もっていうのがミソやな」  
 中里はシェリルのその言葉に突っ込みを入れた。
「ほんまに」
「そうよ、他の色々なこともね」
「日本は独特やな」
「お盆もお正月もクリスマスもハロウィンも楽しむでしょ」
「どんな日もな」
「節分とかもあるしお水取りもあるし」
「東大寺のな」
 奈良のこの寺でこれが行われると冬が終わり春がはじまるという認識が関西ではあるのだ、この寺は大仏だけではないのだ。
「あれな」
「もうどんな宗教でもあるから」
「そう言うんやな」
「バレンタインなんてね」
 アレンカールはこの日の話もした。
「聖バレンタインって知ってる日本人少ないでしょ」
「あれやろ、キリスト教徒同士を結婚させたけどな」
「当時キリスト教はローマ帝国で禁じられていて」
「罪に問われて処刑された人やな」
「実際は処刑されてないけれど」
 それでもだ。
「この人が処刑された日がね」
「バレンタインデーやな」
「女の子が男の子にチョコレートをあげる日やないのよ」
 これがというのだ。
「実はね」
「それがな」
「日本ではもう完全にね」
「そんな日になってるな」
「八条学園でもだけれどね」
「まあ皆義理でな」
 中里はその現実の話をした。
「ほんま本命やないとな」
「ちょっとしたチョコ送らへんわね」
「もうチロルチョコみたいな」
 偉大なチョコレートである、一粒で安くかなり美味しい。このチョコレートを知らずして日本のチョコレートは語れないとまで言っていいだろう。
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