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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
最高評議員たちと茶を飲み交わす
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発したものだ。

「反戦市民連合も無理だろう?あそこは都市貧困層とデマゴーグが基盤だ。辺境への出費など認めんだろうさ」

 あそこはあそこで第一の被害者は首都圏を中心とした都市部貧困者だと定義している。交戦星域の復興はゼネコンやらの利益だと吹聴して妨害に回るだろう。そして同盟全土一律の福祉強化を求める。自分たちのライフスタイルのみを考えた内容のものであるが。

「同感だね。労農と共同で推薦を出している無所属は動くかもしれんが。ならば対話せず、ともいくまい」

 

「どちらの党とも最低限の話はしないとならん。クソッ!よりよって総選挙前になんてことをしてくれたんだ!」

 与える影響が異常に大きい、そしてソロバンを弾く時間が誰にもない。誰もが大胆な行動を強要されている!

 

「軍港部でも破壊するか駐留艦隊に痛打を与えるつもりだったのだろうがねえ」

 この作戦は統合作戦本部主導の作戦であった。本来は要港部の破壊工作と駐留艦隊撃滅を企図したともわいれているが謎に包まれている。ただ一つ言えることはヤン・ウェンリーは最初から要塞司令部占領も本命でなくとも視野に入れていたということだ。

 

「・・‥・・やるべきことは沢山ある。法案の立案者、特に下院の党派の選択、軍部の支持の取り付け・・‥これをやらないとトリューニヒトが激怒する。労農党も退役軍人や兵士に支持層がいる。俺もその代弁者の一人だ。シトレの考えも聞かねばならんな。全く面倒ばかりだ」

 ――そして両翼はこれを餌に中道派を批判し、選挙で票を集めるのだろう。畜生、次の政権のかじ取り次第ではえらいことになるに決まっている。

 リヴォフはひどく疲れを感じ、座席に身を沈めた。老医師は旧友の肩を優しく叩く。

「その通り、これはひどく大きな仕事だ、だがやる価値はある・・‥‥交戦星域の悲願のために」

 ことここに至り彼らは進むしかなかった。
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