第八十五部第一章 国防省への忠告その五十五
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「孫娘に会えてね」
「十七人いる孫の一人だろ」
「孫は誰でも可愛いものよ」
笑ってだ、こうも言ったカバリエだった。
「それが祖母というものよ」
「そうしたものかよ」
「そうよ、だからね」
「あたしが地球に来てか」
「こうして私の家に泊まってくれることはね」
「旅行に来たけれどな」
孫娘はさらに言った。
「ホテル代ケチりたくてな」
「それでなのね」
「祖母ちゃんの家に押し掛け?だけだろ」
「それが嬉しいものよ」
カバリエは祖母として孫娘に話した。
「あんたも結婚してね」
「子供出来てか」
「孫が出来たらね」
その時にというのだ。
「わかるわよ」
「そんなものかよ」
「あと三十年していればわかるわ」
「結婚して子供出来てか」
「その子供が結婚してね」
自分達と同じ様にというのだ。
「子供つまり孫が出来たらね」
「そんなものか」
「そうよ、けれど減らず口言ってお料理作ってくれるのね」
「ホテル代だよ、ホテル代」
鮮やかな手つきでパエリアを作りつつだ、孫娘は祖母に話した。
「気にするなよ」
「随分高いホテル代ね」
「料理一食でかよ」
「そうだよ、普通にな」
それこそというのだ。
「パエリア一食って精々二テラ位だろ」
「お金ではね」
「そうだろ、ホテルなんてもっと高いだろ」
「お祖母ちゃんとしてはよ」
カバリエは笑ってまた話した。
「しかもサラダとステーキも作ってくれてるわね」
「サラダはもう出来たからな」
こっちはというのだ。
「あとステーキはこれから焼くな」
「楽しみだわ」
「鴨でいいよな」
ステーキの肉はというのだ。
「それで」
「お願いするわ」
「じゃあそれで焼くな」
「それじゃあね、メキシコ風よね」
「ステーキはそれだろ」
孫娘は自分達の生まれから話した、見れば冷蔵庫から肉を出してそちらの用意もテキパキとしている。
「何ていってもな」
「メキシコ人だから」
「それしかないだろ」
「一番いいのはね」
「だからな」
それでというのだ。
「そっちでいくな」
「お願いするわね」
「あとチーズもいるよな」
こちらもというのだ。
「そうだよな」
「お願いするわ」
「ああ、それとな」
「それと?」
「パンもあるし」
これもというのだ。
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