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夢幻水滸伝
第三百十八話 もう一人の覇者を見てその一

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                第三百十八話  もう一人の覇者を見て
 ルイス達の話が終わってだ、メルヴィルは神妙な顔で述べた。
「自分等も色々あったな」
「大したお話やないですね」
「いやいや、色々って言うたやろ」
 笑ってだ、メルヴィルはルイスに返した。
「色々っていうからにはな」
「大したお話ですか」
「そや、それでわし等とやな」
「戦に入りです」
「今に至るな」
「そうです」
 まさにというのだ。
「同じ釜いえパン焼き機で焼いたパンを食べる」
「そこで飯を食うと日本や」
「お米ですからね、あの国は」
「そや、今はや」
 メルヴィルはここでもルイスに笑って返した。
「わし等は仲間同士や」
「そうですね」
「同じパン焼きの機で焼いたパンを食うな」
「そうした間柄ですね」
「今思ったけど釜でもええか」
 こちらでもというのだ。
「別にな」
「その場合はオートミールですね」
 ギンズバーグが笑って言ってきた。
「あれですね」
「そや、牛乳をたっぷり入れたな」
「そうなりますね」
「まあオートミールでもな」
 この料理でもというのだ。
「別にな」
「ええですね」
「あれはあれでな、そやけどな」
 それでもというのだ。
「仲間同士になったんはな」
「事実ですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「今のわし等はな」
「そうですね」
「さて、それでや」
 メルヴィルはあらためて言った。
「これでアメリカ東部は統一されたけどな」
「終わりやないですね」
「そや、一段落ついただけでな」
 ジェーンに対して答えた。
「これからもや」
「やっていきますね」
「まずは東部全体の内政をしてな」
 このことは忘れなかった。
「他の勢力と海を利用しての貿易もな」
「やっていきますね」
「うちで作ったもんをどんどん売ってな」 
 そうしてというのだ。
「儲けることもな」
「していきますね」
「ああ、そして軍隊もな」
 今度はこちらの話をした。
「さらに充実させるで」
「軍全体のさらなる近代化ですね」 
 ボームが言ってきた。
「それを進めていきますね」
「ああ、機械化をな」
「そうしますね、やはり」
「自動小銃に回転砲塔の戦車に単葉機にな」
 こうしたものを具体的に挙げていった。
「レーダーもな」
「備えていきますね」
「無線もよおしてな」
 今以上にというのだ。
「トランシーバーも改善して」
「用いますね」
「貝殻はかなりの遠距離でも何のエネルギーもなく用いられるけどな」
「使用にはある程度の知力が必要ですからね」
 ヴォネガットがこのことを指摘した。
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