第九幕その五
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「ようこそ天空のお城へ」
「来させて頂いた」
ノーム王は城主さんと握手をして言葉を返しました。
「これから宜しく頼み申す」
「こちらこそ」
「いや、来させてもらってよかった」
心からです、ノーム王は言いました。
「このお城に」
「そう言って頂きますか」
「心から」
これがノーム王の返事でした。
「それでは」
「これからですね」
「是非お城の中を見せてもらう」
「わしもじゃ」
ドワーフ王も言ってきました。
「このお城に来たならな」
「隅から隅までな」
ノーム王も応えます。
「見学したいと思っておった」
「そうであるからな」
「是非な」
「見させてもらおう」
「是非な」
こうお話してでした。
ノーム王とドワーフ王は一緒にでした。
皆と共に天空のお城の隅から隅まで見学させてもらいました、それが一段落してからでした。
ティータイムとなってです、皆でお城の中庭花壇になっているそこでお茶とお菓子を楽しみますがここで、でした。
ノーム王はレモンティーを飲みつつこんなことを言いました。
「夢ではないのう」
「紅茶美味しいでしょ」
トロットはそのノーム王に笑顔で尋ねました。
「そうでしょ」
「実に美味い」
これがノーム王の返事でした。
「そして美味いならじゃな」
「夢じゃないわ」
「そうであるな」
「そう、今こうしてね」
「わし等がこのお城におることはじゃな」
「現実よ」
そうだというのです。
「間違いなくね」
「信じられん程綺麗でな」
このお城がというのです。
「わしもな」
「夢かって思ったのね」
「そうなのじゃ、しかもな」
ノーム王はさらにお話しました。
「ティーセットもな」
「美味しくてなのね」
「夢の様じゃ」
上段はエクレア、中段はケーキ、下段はチョコレートクッキーとなっています。そちらも楽しんでの言葉です。
「こちらもな」
「そうなのね」
「まことに嬉しいぞ」
「天空のお城に来られて」
「しかもこうしたティーセットまで楽しめてな」
「奇麗なお花達に囲まれてな」
ドワーフ王はお花も見て笑顔になっています。
「菖蒲に菫、百合にとな」
「色々なお花が咲いていてね」
「そうしてな、しかしな」
「しかし?どうしたの?」
「いや、このお城の草は全て緑じゃな」
このことを言うのでした。
「そうなるとな」
「ええ、ここはエメラルドの都のね」
「その領土になるか」
「そうなの」
トロットはケーキを食べつつ答えました。
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