第三十八話 場所その十九
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「何かあれば」
「貴方達がですか」
「姫様の為にさせてもらいます」
丁に真摯な声で答えた。
「是非」
「そうですか」
「姫様は僕達を導いてくれるだけではないです」
征一狼も言ってきた。
「神威君が言うのにはです」
「わらわも仲間ですか」
「そうなりますね」
「そうですか。わらわは仲間ですか」
「はい」
まさにというのだ。
「僕達の。ここにいる誰もがです」
「僕もですか」
「勿論です」
征一狼は玳透にも答えた。
「緋炎さんと蒼氷さんも」
「私達もですか」
「仲間ですか」
「七人だけではなくです」
天の龍のというのだ。
「ここにいる誰もが、そして小鳥さんも」
「そうね」
火煉は征一狼のその言葉にも頷いた。
「誰もがね」
「神威君の言葉を借りますと」
「仲間でね」
「お友達です」
「その通りだ」
神威も肯定して答えた。
「俺達は紛れもなくだ」
「仲間ですね」
「そうだ、そして仲間を友達と言うならな」
征一狼に応えて話した。
「そうなる」
「そうですね」
「だから姫様も同じだ」
丁にこう告げた。
「それならな」
「望みもですか」
「適える、敵わずな」
「わらわは常に一人でしたが」
「いや、一人じゃない」
神威は丁のその言葉を否定してこう返した。
「俺達が今こうしてここにいる」
「そうですか」
「そして姫様が望む限りな」
「いてくれるのですか」
「そうする」
必ずというのだ。
「だからな」
「何かあればですね」
「言ってくれ」
即ち自分達の心に語ってくれというのだ。
「何時でも何でもな」
「わかりました」
丁は目を閉じて頷いて応えた。
「出来る限りです」
「そうしてくれるな」
「そうさせてもらいます」
「そうだ、ではな」
「これからも宜しくお願いします」
「それではな・・・・・・何だ」
ここでだった、神威は。
また感じた、それで言った。
「今の俺の言葉を否定する様な」
「何かあったのかい?」
「そんな気配を感じた」
玳透に対して答えた。
「やはり禍々しいな」
「そうしたなんだ」
「ものを感じた」
そうだったというのだ。
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