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第三十八話 場所その十六

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「わいの生きがいやしな」
「そこまでのものか」
「高野山におった時かてや」
 神威にその頃のことも話した。
「食うことにはな」
「力を入れていたか」
「わいずっと育ち盛りでな」
「そういえばだ」
 ここで神威は空汰を見上げあることに気付いた、もっと言えば最初会った時から気付いていたが特に意識していなかったのだ。
「空汰は大きいな」
「そやろ」
「天の龍の中でもな」
「地の龍でもちゃうか?」
「いや、大きな者もいる」
 そうだとだ、神威は話した。
「かなりのな」
「そうなんか」
「今鼻を明かせないが」
 草薙との約束を思い出して答えた。
「しかしな」
「それでもかいな」
「その大きさはな」
 それはというのだ。
「俺達この戦いに関わっている者達の中ではな」
「ダントツかいな」
「そう言っていい」
「一体どんな人か興味持ったわ」
「そうか」
「かえってな」
 こう神威に言うのだった。
「どうも」
「そうなんやな」
「また戦うかも知れない、俺は相性か比較的有利に闘えたが」
 それでもというのだ。
「強い」
「そうなんやな」
「そして目の形は鋭いが」
 それでもというのだ。
「その光は優しい」
「外見が怖いだけか」
「そう思っていい」
 実際にというのだ。
「そうな」
「そうなんやな」
「そしてだ」
 さらに言うのだった。
「本当の意味の強さもな」
「持ってるか」
「そしてそいつがだ」
「この戦いの関係者では一番でかいか」
「そう思う」
 実際にというのだ。
「お前や征一狼さんも大きいがな」
「昴流さんもやろな」
「そうだった、あの人もだ」
「背高いやろ」
「そうだな、それでその体格だからか」
「わいはな」
 空汰は笑顔で話した。
「よお食べるんや」
「昔からだな」
「そや」
 まさにというのだ。
「それでな」
「暫くの間だな」
「たらふく食って来るわ」
「いいわね。では私もお供させてもらうわ」
 嵐は空汰の言葉に頷いて応えた。
「二人の方がいいでしょ」
「美味しいもん食べるには」
「そうでしょ」
「そやな」
 空汰は明るい笑顔で応えた。
「言われてみれば」
「だからね」 
 それでというのだ。
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