第三十八話 場所その八
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「闘ってね」
「そうさせてもらうわ」
颯姫は無表情で答えた。
「いつも通りね」
「お願いするわね、では二人には撤退してもらって」
モニターに映る草薙と??を観て話した。
「そしてね」
「封真にもなのね」
「退いてもらうわ。怪我をしないうちにね」
「戦闘では怪我は付きものだけれど」
「大怪我、命に関わる様なものは駄目よ」
多少の怪我ならいいがとだ、庚は颯姫に対して言葉と言葉の間にこうした言葉も入れて颯姫に対して話した。
「それはね」
「そういうことね」
「だからね」
それでというのだ。
「今のうちによ」
「相性の問題で劣勢になったから」
「退いてもらうわ」
「それではね」
颯姫も頷いた、そしてだった。
彼女がビーストのモニターから戦場にいる三人に下がる様に言うとまずは草薙が劣勢になりつつも闘っている神威に言った。
「悪いがこれでな」
「退くか」
「ああ、出来れば今度は別の場所で会いたいな」
こう言うのだった。
「あんたとはな」
「あんた闘いは嫌いか」
「どうもな」
神威に少し苦笑いになって答えた。
「そうした性分だよ」
「そうなんだな」
「人を助ける為に動くことは好きでもな」
それでもというのだ。
「こうした闘いはな」
「好きじゃないか」
「ああ、しかしな」
「これでだな」
「今回は下がるしな」
「次に会う時は」
「闘いとは別の場所でな」
神威に今度は穏やかな顔で言った。
「会おうな」
「ああ、あんたが地の龍なのが残念だ」
神威は草薙の戦い方格闘技の技のかなり威力の高いものを気と共に放つそれを思い出しつつ言った。
「敵なのがな」
「そうだな、けれどな」
「それでもか」
「今は仕方ないな。戦いが終わってお互いに生き残っていたらな」
「その時はか」
「一緒に甘いものを食いに行くか」
笑って言うのだった。
「そうしようか」
「そうだな、ではな」
「またな」
「ああ、またな」
神威は追おうとしなかった、草薙はすぐに戦場を後にした。
??も撤退に入ることにした、まずは渾身の術を火煉に向けて放った。すると火煉も炎の攻撃を放ってだった。
??の攻撃を相殺した、だがその間に。
??は安全な場所まで跳んでいた、そしてその場所から火煉に言った。
「またお会いしましょう」
「ええ、ただね」
「何ですか?」
「貴方はこの戦いで生き残るべきね」
こう??に言うのだった。
「そして楽しい人生を送ることよ」
「そうすればいいですか」
「ええ、そのことは言っておくわ」
「わかりました、ではです」
それならとだ、??も応えた。
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