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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第173話:守護騎士の怒り
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今度の相手はお気楽娘その2の黄色信号ちゃんか」
「き、黄色信号ッ!?」
信号扱いされて思わず目を剥く響だったが、直ぐに気を取り直してカリオストロとの戦いに突入した。
一方プレラーティはと言うと、こちらは調と切歌の2人からの攻撃に晒されていた。他の装者達に比べて頭一つ分くらいは実力の劣る2人。しかし彼女達の持ち味は、2人で力を合わせた時のユニゾンによる爆発力にあった。
「「はぁぁぁぁッ!!」」
「くっ!?」
ただでさえ決戦機能を封じられて、纏っている装備のスペックでは劣っている。その上実力も装者の中では下から数えた方が早い2人だったが、歌と心を合わせた結果急上昇したフォニックゲインはイグナイトを起動した時にも匹敵した。嘗てキャロルの配下のミカを倒した時の様に、力を合わせた2人は遥か格上の相手であるプレラーティを逆に圧倒するほどにまでなっていた。
「ぐっ!? くっ……うだつの上がらない詐欺師紛いだった私達に、完全な肉体と真の英知、そして理想を授けてくれたのはサンジェルマンなワケダッ!」
追い詰められたプレラーティは、しかし彼女自身の戦う理由を胸に己を奮起させる。調達には勿論負けられない理由はあるが、それは彼女も同様であったのだ。
「だからッ! 彼女の為に負けられないワケダッ!」
「プレラーティッ!?」
「おぉぉっ!」
「あっ!?」
相方が追い詰められているのに気付いたカリオストロが、自身も傷付いているにも拘らず援護に向かおうとする。だがそれは響により妨害され、振り払おうにも先程透に痛めつけられたせいで動きの鈍った体ではそれも難しかった。
仲間からの援護が望めない事を察したプレラーティは、己1人の力で切歌と調の2人を下すつもりで腹の底から声を出して吠えた。
「楽しい事気持ちいい事だけでは、理想には辿り着けないワケダッ!」
そのプレラーティの叫びに対し、否と答えるかのように切歌と調は自分達のアームドギアを合体させた。鎌とヨーヨーが合体し、巨大な刃が飛び出した車輪の様な見た目の武器となる。
【禁合β式・Zあ破刃惨無uうNN】
2人で手を繋ぎ合い、バーニアを噴かせて突撃する。それに対しプレラーティは、最大威力の乗った鉄球で迎え撃つ。
「理想の為にッ!」
ぶつかり合う鉄球と刃の付いた車輪。火花と衝撃を撒き散らしながら拮抗する両者の攻撃は、次第に切歌と調の攻撃がプレラーティの鉄球を押し返していった。
「な、に……!?」
――私の隣に、切ちゃんがいれば……――
――アタシの隣に、調がいれば……――
――絶対に負けない(デス)ッ!――
「「はぁぁぁぁぁぁぁッ!」」
決戦機能も用いていないただのシンフォギアに自分の攻撃が負けるとは
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