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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第173話:守護騎士の怒り
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な見た目の深海魚に響達が悲鳴を上げている事だろう。
この作業を行っている最中、マリアはある事が不安だった。それはパヴァリア光明結社が、彼らの動きを察知して妨害しに来ないかと言う事。
『大丈夫かしら……』
『何がだ?』
『不安にならないの? もし今、パヴァリアの幹部が襲撃してきたら?』
『マリアの不安も分からなくはないが、今回は大丈夫じゃないか? 前回と違って、今回は敵に情報が流れる可能性は低い訳だし』
キャロルの一件では、エルフナインが意図せずキャロル側に情報を流すスパイの役割を負わされていた。が、今回に関してはあちらからやって来た人員は誰も居ない。そもそもあの方法が通用したのは、エルフナインがキャロルから作り出されたホムンクルスだからであって、今回は敵に情報が流れる要素が存在しない。
勿論絶対ではなく、パヴァリア側にこちらの情報を盗み見る何らかの手段があれば話は別であろうが。
「ま、仮に上で何かあったとしても、今回出てくるのはサンジェルマンさん以外の2人だけだろうし? それなら上に居る連中だけで追い払うくらいはできるだろ」
その海上では、響とクリス、切歌に調、そしてガルドに透の6人が他の作業員に交じって検知器を手に響から生み出された愚者の石の捜索を行っていた。
パイプで海底から吸い上げた泥を畑の畝の様に並べ、検知器を近付けて目的の物を探す。その地道な作業に、クリスは早くも音を上げた。
「こんなんで本当に見つかるんだろうな?」
「あっ! 見て見て、クリスちゃん!」
「見つけたのかッ!」
変な音を立てるばかりで何の反応も示さない検知器に、クリスが口をへの字に曲げていると隣で同じ作業をしていた響が声を上げる。その声に期待を込めてクリスが振り向くと、そこには泥の中から深海魚を引っ張り上げている響の姿があった。
「うわぁ、凄い変な魚」
「んなもんどうだっていいんだよッ!」
こっちもこっちで飽きてきたのか、それとも単純に好奇心が勝ったのか普段は滅多にお目に掛かれない深海魚に目を光らせる響にクリスが額に青筋を立てて怒鳴りつける。彼女の怒声に響だけでなく後ろの切歌と調も思わず首を縮めた。
「ご、ゴメンなさ〜い」
「ったくもう、とお……あっち見習ってお前も真面目にだな……」
一瞬”透”と口走りそうになって、言葉を詰まらせてから言い直してガルド達の方を指差す。が、そちらを見ていないクリスは気付かなかった。
「あ、あの〜、クリス先輩?」
「んだよ?」
「あれ見て欲しいデス」
「あれ?」
切歌と調に促されてクリスがそちらを見ると、そこでは響同様ガルドが泥の中から深海魚を引っ張り出して吟味する様に眺めていた。
「こいつ確か食えるんじゃなかった
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