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八条学園騒動記
第七百十九話 国鳥その十
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「他の鳥達も観ていくぞ」
「それでは」
「次は鷲や鷹だが」
「猛禽類ですね」
「梟やミミズクもいる」 
 そうした鳥達もというのだ。
「夜行性のな」
「そちらの鳥達もですか」
「しっかりと夜の世界まで設備で設定してだ」
 そうもしてというのだ。
「そのうえでな」
「飼育しているのですね」
「そうしている」
「それはエウロパと同じにしても」
「用いられている技術がな」
 これがというのだ。
「やはりな」
「違いますね」
「連合の方が遥かにな」
「上ですね」
「どうしてもな」
「そうなりますね」
「その辺りもな」
 上等兵に話した。
「しっかりとな」
「見ることですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「これまでも見てきたが」
「学園や動物園を観て回って」
「連合の技術もな」
「教育や飼育に用いられている」
「それ一つ一つ観てもな」
「その国がわかりますね」
「その国にとって何でもないものに用いらているだ」
 そうしたというのだ。
「何でもない技術でもな」
「他国から見るとですね」
「全く違う、例えば十九世紀のビロードの絨毯は」
 この頃の欧州エウロパの前身の諸国の話もした。
「当時の日本から見るとな」
「凄いものでしたか」
「ホテルの床に普通に使っているな」
「そうしたですね」
「何でもないものでもな」
「当時の日本から見ると」
「途方もない贅沢であり」 
 そうしたものであったという、事実当時の欧州を訪れた日本人達はその富に腰を抜かさんばかりに驚いたという。
「そこから国力を見てだ」
「自分達のこともですね」
「見てな」
 そうしてというのだ。
「深刻な危機感を覚えた」
「この国力差ではですね」
「勝てないどころかな」
「飲み込まれるとですね」
「そう確信してだ」
「発展に尽力した」
「そうだった」
 まさにというのだ。
「日本はな、そしてだ」
「連合もですね」
「何しろ殆どが植民地だったのだ」
「その欧州各国の」
「富つまり国力の違いをな」
「日本以上に実感し」
「二度とだ」
 何があろうとも、とだ。大尉は話した。
「植民地にならないと誓いな」
「独立し」
「その為にはどうあるべきか」
「欧州異常に豊かになることですね」
「自分達を植民地にしたな」
 まさにというのだ。
「そう考えてだ」
「発展に尽力しましたね」
「連合創設まではそうでもなかった」
「宇宙進出があっても」
「それを強く言って意識してな」
 そのうえでというのだ。
「尽力する様になったのはな」
「連合創設からですね」
「そうだ、教育でも言い出してな」
「兎角発展にですね」
「力を注ぐ様になってだ」
「今に至りますか」

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